名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

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2016-01-01から1年間の記事一覧

№1832 他にまねできない強み

№1832 他にまねできない強み 「ストーリーとしての競争戦略」(東洋経済社)の読了もだんだん近づいてきた。今日は「他にまねのできない強み」がテーマだ。 事業戦略ではコンセプトは必須のアイテムだ。全体を貫き通す基本的な価値観がないと整合性がとれず…

№1831 営業力強化法

№1831 営業力強化法 課長塾(日経ビジネス)には「『質と量』高める営業力5段強化法」という記事がある。とてもためになるので一読をお勧めしたい。コンパクトでわかりやすい文書なので要約が難しいが、ためになるフレーズを抜き出してみる。 STEP 1 効率的…

№1830 復活!日活ロマンポルノ

№1830 復活!日活ロマンポルノ 日活ロマンポルノが28年ぶりに復活したそうだ。ロマンポルノの言えば男子大学生はみんな一度は見に行ったかもしれない。高校生もひょっとしたら行っているかもしれない。 「女」「性」「肉」「欲」「情」「淫」「犯」「秘」「…

№1829 コンセプト

№1829 コンセプト 「ストーリーとしての競争戦略」(東洋経済新報社)を少しずつ読んでいる。本書のキーワードは「動的」であることと「一貫性」だと思う。 仕入れ、販売、同業者との競争など競争戦略分析のツールは様々ある。業界での位置づけやマーケッテ…

№1828 倒産を考える前に・・・

№1828 倒産を考える前に・・・ 借金が膨らみ資金ショートしそうになったとき、経営者の頭には破産が浮かぶ。確かにこの時点で破産手続きがどのようなものかを知っておく必要がある。世の中には生き残るための破産という考え方もあるからだ。それでなくとも、…

№1827 懲戒事由と退職金

№1827 懲戒事由と退職金 懲戒事由がある場合に退職金は支払わないというのは半ば常識化しているが、労働法の世界では単純ではない。 退職金の支払いは労働契約の一部なので、労働契約上退職金を支払う根拠がなければ退職金支払い義務は発生しない。退職金が…

№1826 ストーリーとしての競争戦略

№1826 ストーリーとしての競争戦略 「ストーリーとしての競争戦略」(東洋経済)を読み始めた。長いので2日間続けて読んでも半分ぐらいだ。筆者の楠木建先生は一橋大学大学院教授だ。マイケル・ポーターの基本的考えから説き起こしている。 筆者は、経営戦略…

№1825 JAZZと「青」

№1825 JAZZと「青」 最近、友人が「マイルス堪能中!」とフェイスブックに載せた。写真もあって、マイルス・デイビスのレーコードアルバムジャケットが写っている。マイルス・デイビスなんてほんと懐かしい。 京大に入学したものの3年生ぐらいのときに、すっ…

家族でライン  おとうさんのオフィスの写真

家族でライン おとうさんのオフィスの写真 私のオフィスの写真を家族ラインに載せました。私の机には家族の写真もあります。長男ひーちゃんは社会人に、長女はーちゃんは大学院生に、次男なーちゃんは大学生ですが、写真の子供たちは小学生です。 名古屋E&…

№1824 企業連携に何を求めるか

№1824 企業連携に何を求めるか 何でも集まればいい訳ではない。企業連携する価値があるかは常に戦略的に考えられるべきだ。戦略とは自社の社会内での存在意義を確認して、その存在意義の発展させる全ての行為ということになるのだが、その戦略に即して企業連…

№1823 会社の倒産と社員の解雇

№1823 会社の倒産と社員の解雇 会社が倒産する場合、最も考慮されるのが社員の行く末だ。社長は社員の生活のためにあらゆる努力を行うのであるが万策つきることもある。倒産と社員の解雇の関係は次の通りとなる。 ① 倒産発表の日を決める。 この時、最大の考…

№1822 課長塾 営業戦略を明確にする

№1822 課長塾 営業戦略を明確にする 日経ビジネス「課長塾」はかなりおもしろい。 営業にかかわる部分はためになるので我が事務所になんとか応用できないか考えている。 営業を行う場合、そもそも良い商品で無ければ売ることができない。良い商品でも顧客と…

番外 こわい夢

番外 こわい夢 夏風邪がちっとも治らなくて微熱でふらふらしています。 土曜日は朝から寝ていたのですが、自分が認知症になって町を徘徊している夢を見ました。方向がまったく分からず、歩いても歩いてもどこかで見たような光景が繰り返されました。町に現実…

№1821 営業戦略ってなんだろう

№1821 営業戦略ってなんだろう 「課長塾」(日経ビジネス)第7章は「営業」がテーマだ。部下を率いる課長はどのようにして営業成績を上げていくのだろうか。 日経ビジネスでそもそも営業戦略とは何かという基本問題に立ち返っている。 筆者は、商品力と販売…

№1820 憲法を守ろう

№1820 憲法を守ろう みなさま 今度の選挙は憲法改正を問う重要な選挙です。 私は憲法改正に反対しています。憲法を守ることは法律家の使命だと考えています。 1. 今の憲法が何を守っているか 今の憲法は個人の尊厳を最高の価値としたものであり、人権尊重と…

№1819 公開データベースの保護

№1819 公開データベースの保護 情報は、今や人・もの・金に次いで第4のファクターになるほど事業上の大きな要素になっている。 大量データは整理されデータベースとして利用されている。データベースをウェブ上で公開することによって利益をあげる事業も存在…

№1818 別会社による借金逃れ

№1818 別会社による借金逃れ 別会社を設立して、借金の支払いから逃れようという手法はしばしば見受けられる。そのため、別会社に対して責任を追求する裁判例も見受けられる。 別会社が同一の事業を継続する場合、会社法22条により別会社であっても、旧会社…

№1817 合弁企業のノウハウ

№1817 合弁企業のノウハウ 海外に資本進出する場合、独資、つまり単独資本で進出するのが原則だ。合弁の場合、意思疎通がうまくいけばよいが、失敗したときの処理がこまる。仮に合弁で進出するにしろ多数派はこちらが握れる仕組みを作っておく必要がある。 …

№1816 マイルストンプランニング

№1816 マイルストンプランニング 「不確実性分析」(福澤英弘著)を読み終えた。 事業目標を立てては実施する。まちがったら修正する。こうしたことを繰り返して少しずつ前進するというのは事業する上で当たり前のことだ。 目標を立てて、柔軟に対応する思考…

番外 お勧め「課長塾」

番外 お勧め「課長塾」 日経ビジネスで「課長塾」が販売された。本屋の店頭に並んでいたので衝動買いしてしまった。 中小企業では社長は「課長」みたいなところもある。中小企業は小集団なので自分自身も現場のリーダーにならなければならないところもあるか…

№1815 たまには動物はいかが 瑞獣

№1815 たまには動物はいかが 瑞獣 瑞獣はおめでたく、ありがたい動物だが、字が読めない。 「鳳凰」はわかる。 手塚治虫の火の鳥だったし、1万円札にも出ている。平等院鳳凰堂の鳳凰は実に優雅で知的だ。 「鸞」は読めないな。 「らん」と読むそうだ。神霊の…

№1814 不確実な中で選択する本当のポイント

№1814 不確実な中で選択する本当のポイント 先行き見えないところでも社長は選択しなければならない。リスクをとって、利益を生み出すという選択だ。 リスクがあるからやめとこうというのであれば、何もしないことが一番のリスク回避なってしまうことすらあ…

№1813 減給するには・・

№1813 減給するには・・ 減給は不利益変更と言って労働者の同意無くして許されない(労働契約法8条)。しかし、やむえない場合は許されるとするのが判例だ(第四銀行事件最高裁判決(最高裁平成9年2月28日第二小法廷判決)。この判決を受けて労働契約法1…

№1812 別会社による借金のがれ

№1812 別会社による借金のがれ 別会社による借金逃れを許さないという裁判例はいくつもある。「その一つに法人格否認の法理」という考え方がある。 確かに、会社経営が悪化した際、別会社を作って事業の継続を図るという手法がある。債権者にとってはたまっ…

№1811 海外交渉と契約の役割

№1811 海外交渉と契約の役割 グローバリゼーションが進む中、中小企業とは言っても海外とは無縁ではない。海外戦略をどのように持つかは企業の持続性を大きく左右する。業界を取り巻く情勢、自社の業界内での位置づけなどを考慮し、海外との関係について経営…

№1810 台湾の印象

№1810 台湾の印象 台湾仕事の関係で、提携先の法律事務所を探すために台湾に来ています。 台湾も含めて東アジア圏、漢字文化圏ですかね、当地の弁護士がかなり日本語に精通していて渉外事件を扱うのに「英語」の壁は少ないように思います。多くの企業がすで…

№1809 企業戦略と法務との関係

№1809 企業戦略と法務との関係 企業戦略に従って企業は組織化され、活動する。弁護士の役割は経営者が意図したどおり組織が組み立てられているか、運営されているか、活動が利益を生み出す仕組みが契約などによって確実なものとされているか、これらがリスク…

№1808 企業合弁のフレームワーク

№1808 企業合弁のフレームワーク 合弁によって新会社を設立し、事業を展開するというのは中小企業でもありうる。 合弁に関わるルールは国内でも国外でも余り変わらない。国際的な合弁ルールは次の点で特殊だ。 ① 当該国の法的規制を検討しなければならない。…

№1807 請負と派遣の区別、最近の事情

№1807 請負と派遣の区別、最近の事情 最近、工場現場の一部を社内現場として業務請負契約にする形態に関する高裁判決が出された。原審は実質派遣契約で違法としたが、高裁は請負契約であると認定した。その違いは次の通りだ(東京高裁H27.11.11判時2288号102…

№1806 不確実性分析

№1806 不確実性分析 「不確実性分析」(ネクスプレス社)を読み始めた。 マイケル・ポーターは未来に不確実性がある場合にどのような方法で戦略を選択するかについて述べている(「競争優位の戦略」537頁)。 それは予想される未来の構造を作り上げる作業だ。…