名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

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2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

№2344 ドミナント・ロジック

企業は試行錯誤の繰り返しだ 京セラ稲盛会長は朝令暮改でもいいんですという。本当に企業は試行錯誤の繰り返しだ。そうして、生き残ったのがその企業のやり方はドミナント・ロジックと呼ばれるものだ。企業は何をするかという選択よりも、何をしないかという…

№2343 人間として何が正しいか

京セラ稲盛氏の京セラフィロソフィでは「人間として何が正しいのか」というプリミティブな基準で社員は行動するよう求めている。それは自分を離れ、人のために働くという「利他の心」でもあるという。 忘己利他 この二つの考えは実に奥深い。稲盛氏は仏教徒…

№2342 正規、非正規の差異は細かな点まで合理性が必要

正規雇用と非正規雇用の格差をなくすため政府は「同一労働同一賃金」を目指して「働き方改革関連法」を成立させた。日本的にはこれは同一職場における格差の是正を言っている。パートでも同じ仕事をしていれば同じ労働条件であるべきだという考え方だ。 判例…

№2341 派遣事業者待遇と労使協定

働き方改革関連法の一つに労働者派遣法の改正がある。派遣先の労働者と派遣労働者とが、等しい待遇を受けることを目指して改正された。派遣マージンで利益を上げる遣事業者にとっては、今回の改正は死活問題ということになる。 労働者派遣の2つの方式 等しい…

№2340 派遣労働要注意「同一労働同一賃金」

働き方改革関連法では政府は「同一労働同一賃金」を打ち出した。派遣労働はその影響を最も受けるのではないだろうか。 1. 同一労働同一賃金 今回の同一労働同一賃金は正規雇用と非正規雇用との格差是正を目指すものだ。同一企業において,同一の労働内容であ…

№2339 職能給の変更が違法とされた事例

1. 給与体系を整備したい 古い給与体系が年功序列であったり、あいまいなまま適当に決めていた場合、経営者はどこかで整理しなければいかんと思い続ける。しかし、どうしていいかわからない、法律はどのようになっているだろうか。 2. 年功序列から職能給に…

№2338 同一労働同一賃金

「働き方改革」関連法の中小企業適用がまじかに迫り、社長たちの頭の中ではこの問題がけっこう悩みの種になっているかもしれない。 1. そもそも同一労働同一賃金って何? 同一労働同一賃金(:equal pay for equal work)とは、同一の仕事(職種)に従事する…

№2337 分散した知性の可能性

「ティール組織」(英治出版) 「ティール組織」(英治出版)の著者は、現代社会は「インターネットの浸透は新しい世界観を生み出した。トップダウンの階層ではなく、分散した知性の可能性に目を向けられるようになった。」と表現する。 「腸の脳」と大脳と…

№2336 トップリーダーの役割

経営者の信念を学ぶ 京セラ名誉会長稲森和夫氏が塾長を務める経営者のための塾、盛和塾はトップリーダーの信念を学ぶ会だ。リーダーの心のあり方を追求する異業種勉強会には様々なあるが「人間性」「科学性」を中心に据えている点で私は優れていると思う。 …

№2335 共同開発契約の注意点

№2335 共同開発契約の注意点 1. オープンイノベーション ハーバード大学ヘンリー・チェスブロウがオープンイノベーションの概念を提唱したのは2003年だった。以降、オープンイノベーションについては様々な研究がされているし、オープンイノベーションの名の…

№2334 パワハラはどこまで違法なの?

№2334 パワハラはどこまで違法なの? 上司の厳しい指導によって自殺に追いやられた事例がある。雇用関係にあっては指揮命令関係があるため、上司が部下を指導し、その過程で強い口調になることは時には必要だ。これを単純にパワハラと呼ぶことはできない。本…

№2333 病院経営の法的検討

№2333 病院経営の法的検討 名古屋E&J法律事務所へのお問い合わせはこちら → http://www.green-justice.com/business/index.htm 1. 最近病院からの相談が増えてきた 病院、診療所関係の相談が増えている。医療は人を救うという崇高な行為なので多くの医師…

№2332 診療契約

№2332 診療契約 意思・患者の関係は診療契約と呼ばれる契約だ。法律事情は準委任契約といって患者が医師に医療行為という事務を委任する関係に立つ。しかし、医療行為は「医療」という公的性格があるため特別な制約を受けることになる。 医師法上の制約 医療…

№2331 京セラ稲盛経営哲学総括

盛和塾 京セラ名誉会長稲盛和夫氏は盛和塾という中小企業事業者向け勉強会の塾長となっている。稲盛塾長は全くのボランティアで参加し,自らの体験,経営上の信念を伝えている。盛和塾での勉強で救われたり,大きくなったりした会社は少なくない。 四半期に…