名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

№2246 土壌汚染と売買契約

2002年土壌汚染対策法(「土対法」)が制定された結果、土地売買では土壌汚染がセンシティブな課題になっている。土地売買契約においても土壌汚染に関する契約条項が様々な形で工夫されている。土壌汚染調査もけっこうお金がかかるため省略したり、土壌汚染…

№2445 商標権侵害警告書

インターネットによって自社ブランドの確立も比較的容易になっている。楽天市場や仮想空間で検索上位にあげるために多くの会社が努力を続けている。資金もばかにならない。 しかし、こうした自社ブランド、他社にまねされたり、他社ブランドをもじって利用し…

№2444 内示書の役割

内示に従って製品を作り上げることがありますが、途中で内示と取り消されると大きな損失を被ることがあります。特注品で他に転用が効かない場合は準備行為にかかった費用をなんとかしなければなりません。これに対する対応はどうしたらよいでしょうか。 内示…

№2443 店内転倒で賠償責任を負うことがあります

店舗内の個室トイレに入室しようとした67歳の女性がトイレの段差に足を取られ,転倒して骨折などした事例で,店舗運営者に管理責任が問われた事例がある(横浜地裁R4.1.18,判時2520,53頁)。店舗経営者は転倒防止のために注意が必要だ。 施設管理責任とい…

№2442 提携に先立つ秘密保持契約  

一方が販路に強み,一方が技術・アイディアに強みという業務提携はかなり多い。この場合,販路を持つ側は顧客情報などを取られては大変と思うだろうし,技術を持つ側は技術情報を取られては大変と思うだろう。業務提携ではお互いフェアに行くという信頼関係…

№2441 業務委託契約における委託内容の明確化

ビジネス法務8月号では表題の記事が掲載されている。業務委託とは文字通り特定の業務を行ってもらう契約なのだが,何を行ってもらうか不明確な場合がある。学生達には仕事を実現する契約が請負で,単なる事務つまり人の手足となって動くことが委任だと説明し…

No.2440 出産後1年未満の女性労働者に対する解雇

男女雇用均等法9条3項は,事業主に対して,女性労働者の妊娠,出産等を理由として,解雇その他不利益な取扱いをしてはならないと定めている。同条4項は妊娠中の女性労働者及び出産後1年を経過しない女性労働者に対してなされた解雇は原則として無効としてい…

自由診療ってどこまで自由?

自由診療が増えてきました 日本では公的医療保険制度が発達しており,保険制度の適用のない自由診療というのはどこまで「自由」なのかよく分からないところがある。しかし,美容外科や美容皮膚科が一般標榜科目になって以降,自由診療領域が増えている。歯科…

№2437 安売り表示と景表法違反

メーカー希望小売価格と二重線で消して安い価格を表示する,二重価格表示は時として景表法違反となる。 景表法5条は「一般消費者に誤認される表示」で「不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの…

№2437 ブランド商品の販売での注意事項

ブランド商品を販売する場合,登録商標や特許など知財関係をしっかりしておくことは当然のことだ。自社では販売力がないため,他者の販売網などを頼る場合には知財関係ばかりでなく,ある種の取引の確実性や,契約終了後も当該商品や類似商品を販売させない…

№2436 弁護士費用は請求できない?

弁護士費用はけっこう高い。500万円請求すると着手金で40万円ぐらい,報酬で50万円ぐらい,5000万円請求すると着手金で100万円から200万円ぐらい,報酬で300万円から500万円ぐらいとなる。依頼者からはこれは相手方から取ることできないのかとよく質問される…

№2435 契約書作成,検討の基本

顧問契約の重要な業務に契約書などの法律文書のリーガルチェックがある。顧問先よりリーガルチェックの依頼が来た場合,当事務所では急ぎか,そうでないかを必ず確認するようにしている。その上で,顧問先にチェックの完了する予定日を伝え,必ず期限を守る…

№2434 競争しない競争戦略

前から読みたいと思って放置した本に「競争しない競争戦略」(山田英夫,本経済新聞社)がある。マイケル・ポーターの競争戦略が実は競争しない戦略であるという発想は実に目からうろこだった。 名古屋E&J法律事務所へのお問い合わせはこちら → http://www.…

№2433 有期雇用が無期転換した場合の労働条件

労働契約法18条では有期雇用の労働契約が更新されるなどして通算5年を超えた場合,労働者に無期雇用に転換する権利が与えられる。いわゆる非正規雇用では労働者の地位が不安定であるため,正規雇用になるチャンスを与えようというものだ。 有期雇用から無期…

№2432 執行役員の地位

有能な社員を執行役員として重役に抜擢する場合がある。特定の部門を執行に責任を持たせるという点,重役として明確に経営側の位置づけを持たせるという点,そして,アメリカの会社組織にならって取締役とは別に執行役員を設けることで経営の効率化を図ろう…

№2431 中国懲罰的損害賠償について

2021年に中国民法が施行された。中国民法ではいくつかの懲罰的賠償のルールが定められている。 日本の制度では損害賠償は本来文字通り損害を賠償するものであって,それ以上の賠償はない。日本の法制度には懲罰的賠償という考え方はない。あるとすれば,労働…

№2430 請求書を出しても時効は止まりません

よくある誤解が,古い債権でも請求書さえ出しておけば保全されるという考え方だ。時効の説明をすると「でも先生,請求書を出していますよ」という反論がある。しかし,請求書では時効の効力は維持されてしまう。 名古屋E&J法律事務所へのお問い合わせはこ…

№2429 AI活用法は,AI使わない場合にも役に立つ

今月のハーバードビジネスレビューは「マーケッティングにAIを実装する」という特集だ。今や大企業ではAIを自社経営にどう活用するかが大きな課題となっている。ディープラーニングが開発され,AIの可能性はいっきに広がった感がある。AIに関する論文は中小…

№2428 免責条項の有用性

商品やサービスを提供する場合,「いかなる場合も一切責任を負わない」という条項は消費者契約法に違反して無効となる。インターネットで販売するときなど免責条項は注意する必要がある。 名古屋E&J法律事務所へのお問い合わせはこちら → http://www.gree…

№2427 革命的! 中国民法典

経済成長著しい中国ではあるが,法律はバラバラしていたが,2021年1月1日,「中国民法典」が施行された。中国は1950年代から民法典の整備を進めてきたが何度も頓挫している。何しろ,民法というのは個人に所有権があることを前提に私人の自由な取引を保障し…

№2426 創造性は競争では作れない

今月号のハーバードビジネスレビューは最初の原稿は「イノベーションコンテストで競争を煽ってはいけない」というものだ。競争が過ぎるとパフォーマンスが低下するという実験結果が報告されている。確かに,東大生より京大生の方が創造的だという仮説が成り…

№2425 土地境界の確定ができない土地取引

不動産売買では土地境界を確定することが売主の義務であるが,どうしても隣地の立会が得られない場合がある。特に分筆が必要な場合,隣接土地所有者の同意のある確定測量図がないと困ってしまう。分筆はできないわけではないが,隣地土地所有者の同意という…

№2424 退職勧奨って違法?

解雇は正当理由が無ければ無効となる(労働契約法16条)。能力が低く,何度言っても改善しない場合にはやむを得ない場合もある。その場合は,教育の努力,配置換え,重なる勧告,減給などの段階的処分など,雇用側にかなりの努力が求められる。 解雇にいたる様…

№2423 「保証書」の効力

売買契約ではしばし保証書がついている。こういう文言を見たことはないだろうか。これはどのような意味を持つだろうか。 「取扱説明書,本製品貼付ラベルなどの注意書きに基づき正常な使用状態で保証期間内に故障した場合には,無料修理させていただきます。…

№2422 「能力不足」による解雇

労働者の能力不足,成績不良,適格性の欠如は,労働義務の不完全履行として解雇理由となりうる。しかし,雇用は労働者の生活に直結するものであるから解雇できる場合を厳しく制約している。経営者にとってはこうした「能力不足」についての解雇について判断…

№2421 インターネット上の誹謗中傷

Webを通じた宣伝は今やマスコミをしのぐ勢いになっている。その特徴は誰でも参加できるところにあり,食べログや旅ログなどの「口コミ」情報を見ながらお店を選ぶ人はかなり多い。そうした中で,誹謗中傷の書き込みがされると,事業者にとってはかなり痛手と…

№2420 企業経営と心理学

企業は所詮人で成り立っているので心理学は経営に役立つ。ハーバード大学ビジネススクールでも心理学は研究テーマになっている。 名古屋E&J法律事務所へのお問い合わせはこちら → http://www.green-justice.com/business/index.htm 心の持ち方で現実はか…

№2419 請負契約における完成

請負契約というのはわかりにくい契約です。企業家にとって,自分の契約がどのようなものであるか正確に理解しておく必要があります。 名古屋E&J法律事務所へのお問い合わせはこちら → http://www.green-justice.com/business/index.htm 「完成」する義務…

№2418 株主間での取締役選任合意の有効性

共同事業を開始するにあたって,役員選任を合意をする場合がある。例えば,A,B,Cが3人で合弁企業を設立する場合,全員必ず役員に選任する旨の合意をすることがある。 しかし,3人が仲間割れしたり,相続が発生して関係が希薄になると,誰かが排除されてし…

№2417 精神疾患に対する企業対応

ビジネス法務(2021年4月号)に「精神疾患に起因する社員の問題行動への労務対応」という特集があった。 精神疾患というのは素人には分からない疾患だ。代表的なもににうつ病があるが,診断書があれば一応そうなのかということになるが,それも必ずしも当てに…