名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

環境と企業

№2446 土壌汚染と売買契約

2002年土壌汚染対策法(「土対法」)が制定された結果、土地売買では土壌汚染がセンシティブな課題になっている。土地売買契約においても土壌汚染に関する契約条項が様々な形で工夫されている。土壌汚染調査もけっこうお金がかかるため省略したり、土壌汚染…

№2232 土地取引と土壌汚染

№2232 土地取引と土壌汚染 土地が有害物質に汚染されていたり,廃材などのがれきが埋まっていたりした場合,当事者間では深刻な問題なる。そのため契約上の措置はかなり注意を要する。 契約上の4つのポイント ① 契約の目的を明確にする。 汚染があっても当事…

№2229 土地売買と土壌汚染

№2229 土地売買と土壌汚染 不動産取引において土壌汚染にかかわる問題は少なくない。環境基準は土壌汚染に関する基準を設けている。購入した土地から環境基準に反するような有害物質が検出された場合,土壌汚染があるために不動産価値が下がったと評価し,賠…

№2184 宇宙法,宇宙ビジネス

№2184 宇宙法,宇宙ビジネス 宇宙と聞くとこの文字だけで心が躍る。ビジネスの分野でもチャレンジが続き,ホリエモンも頑張っている。最近友人がこれに関連した会社を立ち上げるというのでいろいろ調査している。 宇宙法という分野 Wikiによると「宇宙法(う…

№2096 土壌汚染と売買

№2096 土壌汚染と売買 土壌汚染にかかわる条項は大切 平成15年,土壌汚染対策法が施行されて以来,不動産取引業界での土壌汚染に対する関心は高い。工場跡地の売買では土壌検査が当たり前になっているし,不動産鑑定に当たっても土壌汚染の実態を考慮するよ…

№2092 公害対策に対する企業リスクと企業の社会的責任

№2092 公害対策に対する企業リスクと企業の社会的責任 先日,名古屋の商工会議所で環境ガバナンスをテーマに講演しました。3時間ぐらいの講演ですが,エッセンスです。 1. 公害リスク 日本の歴史上,公害は最大の環境リスクとして現れている。ひとたび公害事…

№1861 持続社会でのマーケッティング

№1861 持続社会でのマーケッティング 環境問題でもっとも重要な言葉は「持続的発展(sustainable development)」だ。社会の持続性、サスティナビリティーが重視される社会が確実にやってくる。そんな時代のマーケッティングはどのようなものだろうか。 産業革…

№1854 環境保護とビジネス

№1854 環境保護とビジネス 当事務所は環境保全活動を応援している。中小企業法務を専門とする当事務所としては環境保護活動とのビジネスの関係も重要な課題だ。環境保護活動は新しいビジネスチャンスをどのように創造しているだろうか。 1987年、国際社会に …

№1752 「CoCo壱番館」事件、ゴミってなんだろう

№1752 「CoCo壱番館」事件、ゴミってなんだろう 「CoCo壱番屋」廃棄冷凍ビーフカツを「ダイコー」が「みのりフーズ」に横流し事件が話題になっている。 廃棄物は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」という長い名前の法律で規制されていた。これはもとは清…

№1733 植物工場

№1733 植物工場 植物工場というのはどこかで聞いた話だがどうなっているだろうか。 農水省によると、植物工場とは次のようになっている。 「植物工場とは、施設内の温度、光、炭酸ガス、養液などの環境条件を自動制御装置で最適な状態に保ち、作物の播種、移…

№1722 循環型社会と企業の在り方

№1722 循環型社会と企業の在り方 循環型社会というのは商品など物を循環してゴミを少なくしようという社会のことを言う。我が国でも循環基本法というのがあって、各種リサイクル法や廃棄物処理法などが作られている。 私たちの社会は大量生産、大量消費によ…

№1716 理念あっての廃棄物処理業

№1716 理念あっての廃棄物処理業 廃棄物処理業は必要だ。が、中間処理施設にしろ、最終処分場にしろ、周辺住民には近隣にはいやがられることが多い。ここ10年来廃棄物処理に関する法規制は毎年のように厳しくなっている。 今や明快な社会貢献をかかげなけれ…

№1711 ゴミも変われば資源

№1711 ゴミも変われば資源 ゴミもかわれば資源、とは言っても廃棄物処理法という法律の巨大な壁が立ちはだかっている。 ごみ、くずは廃棄物処理法で定義されていて、これがまた複雑にできている。弁護士でもかなり注意しないと理解できない。 むかしはゴミと…

№1709 ソーシャルファーム

№1709 ソーシャルファーム 今日は大阪のソーシャルファーム、「こむの事業所」 のお話をうかがった。 「仮認定法人こむの事業所」は障害を持つ人たちが自立するために活動している。ここの施設は障害者の中でも就職が困難な人たちを応援しようと趣旨で始めら…

№1708 驚き、透明ソーラパネル

№1708 驚き、透明ソーラパネル 透明なソーラパネルが発明されたそうな。 transparent luminescent solar concentrator (TLSC). というらしい。 太陽光のうち、私たちが見える光は限られた波長だ。赤外線、紫外線は見えない。こうした短い波長、長い波長だけ…

№1583 土壌汚染と土地売買

№1583 土壌汚染と土地売買 不動産法務の分野では土壌汚染と土地売買が最も難しい問題の一つになっている。経済が変化し,工場が住宅地やショッピングモールになることも少なくない。古い廃棄物処分場が住宅地に変化することもある。 環境規制が進み,かつて…

№1258 ゴミと資源

№1258 ゴミと資源 ゴミは宝の山という考えがある。ゴミは資源、例えばレアーメタルも廃棄物の中から採取され、大きな資源となっている。ペットボトルもプラスチックのよい資源ともなっている。コンビニで大量に出るお弁当の在庫も捨てず利用すれば肥料になる…

№1143 ヒ素汚染があった土地売買事例

№1143 ヒ素汚染があった土地売買事例 土地取引では土壌汚染の問題は非常にデリケートになる。特に工場用地の売買では気を遣う。万一、汚染物質があったら、その売主はその除去費用を負担しなければならない場合も出てくる。 今回紹介の事案は味噌工場敷地を…

№1121 米国向け 日本環境法紹介

№1121 米国向け、日本環境法紹介 米国の企業向けに日本の環境法の紹介をしてほしいという依頼が来た。環境法は欧米では非常にきびしいためきちんと対応しないと命取りとなる。特に米国ではそうだ。大手ローファームでは企業向け環境法対応の特別セクションを…

№1103 環境コンプライアンス

№1103 環境コンプライアンス 米国企業向けに環境法の国際比較を行う本を出版することになった。私は英語ができないので誰かが約してくれる。 私に与えられたテーマは環境コンプライアンスに関する問題だ。とりわけ刑事処分に関わる問題が中心となっている。…

№1076 土壌汚染問題

№1076 土壌汚染問題 土壌汚染に関する法規制は土壌汚染対策法というものがある。 環境法の分野では土壌汚染に関する予防の問題と除去の問題とを分けて考えている。土壌の汚染を事前に防止する法律は水質汚濁防止法だったり、廃掃法だったり、そのほかの開発…

№1055 Efficiency Vermont(バーモント効率化社)

№1055 Efficiency Vermont(バーモント効率化社) ボストンでの2日間は土日のお休みで,月曜日からバーモンド州に移動して今回のツアーの目的に入った。今回のツアーの目的は米国の環境政策の調査にある。まず,バーモンドロースクールで専門家たちと交流し,…

№833 エネルギー革命と中小企業の使命

№833 エネルギー革命と中小企業の使命 先日、大阪のある中小企業を訪問した。この会社は精密計測器の製造販売をしている会社だが、何年も前からLEDによる電灯の開発を進めてきた。蛍光灯に変わるLED家庭内灯、水銀灯に代わるLED街灯など開発し、今では大企業…

№764 都市型農業のゆくえ

№764 都市型農業のゆくえ 農業は国の基本だ。それは単に食糧需給という問題にとどまらない。自然的、文化的環境を持続させる公共性を持っている。 ある農家のために土地区画整理事業事件を引き受け、土地の60%弱の土地が削られるところを25%にとどまったと…

№716 「甘いにおい」で賠償

№716 「甘いにおい」で賠償 お菓子の「甘いにおい」でも公害として訴えられる。京都地裁は、菓子メーカーに甘いにおいを理由に近隣住民に対する賠償請求を認めた(京都地裁H22.9.15 判時109頁)。 製造業にとっては公害問題が経営上重大な問題となって立ちは…

№628  ゴミとくず

№628 ゴミとくず ゴミは勝手に捨ててはいけない。ある業者がいすとか机とかを公園に捨てたために逮捕されてしまった。慌てて、奥さんが私の所に相談に来たのだがしかたがない。この社長は刑罰に触れる以前に、社会常識がなかった。 さて、ゴミについては、「…

№432 産業遺産 (Industrial Heritage)

№432 産業遺産 (Industrial Heritage) 産業発展の礎となった財産のことを産業遺産というらしい。ウィキによると、国際産業遺産保存委員会(the International Committee for the Conservation of the Industrial Heritage, TICCIH)というものがあって、産業…

№402 拡大生産者責任

№402 拡大生産者責任 (中小企業と環境) 環境問題は中小企業発展の重要なテーマだ。特に廃棄物問題は中小企業にとっておいしい分野ではないだろうか。 太陽光など再生可能エネルギー分野の企業は今や伸び盛りだ。私の知り合いの企業でも太陽光事業は急がし…

№374 日本気候リーダーズ・パートナーシップ

№374 日本気候リーダーズ・パートナーシップ 鳩山内閣は国連気候サミットで、我が国の中期削減目標として1990年比25%を掲げた。それまでの自民党政権に比較すればこの数値は実に画期的な数値目標と言える。世界は賞賛し、私は日本がようやく世界の人々とつ…

№318 土壌汚染と時効の壁

№318 土壌汚染と時効の壁 前にも述べたが、最近は土壌汚染事件が増えている。 土壌汚染事件の大きな問題に時効、除斥期間と行ったハードルがあることだ。 せっかく購入した宅地に廃棄物があった場合、不同沈下の原因になったり、メタンガスや亜硫酸ガスなど…