名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

中小企業と融資、債務

№2273 経営者,君,あきらめることなかれ

№2273 経営者,君,あきらめることなかれ 経営がとことんうまくいかないことがある 事業がうまくいかないことがある。銀行への支払いが債務不履行になることもある。手形が不渡りになることもある。ああもうだめか,破産だなと覚悟を決めることもある。 あき…

№2256 離婚を利用した財産隠し

№2256 離婚を利用した財産隠し 財産隠しの手法として離婚して妻に財産分与であるとか養育費であるとかという名目で財産を移す場合ある。こういう話はどこまで通用するだろうか。 不法貸し付けした元取締役の責任が追及された 銀行は元経営陣に損害賠償請求し…

№1713 連帯保証人に対する説明責任

№1713 連帯保証人に対する説明責任 私が所属する中小企業家同友会では金融機関に対する連帯保証債務が問題になっている。 金融機関が必要以上に連帯保証人をとっているとの批判はかなり昔からあった。かつては、主債務者のほかに2人、連帯保証人を入れてくだ…

№1712 名義貸し融資は無効となります

№1712 名義貸し融資は無効となります 貸す側が知ってての名義貸し融資は無効となるというのが定着した判例だ(最判H7.7.7金法1436号31頁)。これは貸す側が銀行であろうと何であろうと関係はない。本当は個人に貸したいのだけれど、個人には貸せないからとり…

№1638 経営者以外の個人保証

№1638 経営者以外の個人保証 民法改正を目前に控え,会社債務の個人保証に関する議論が盛んだ。 会社の業績によっては社長個人の連帯保証も抜くことが可能な場合がある。中小企業社長としては是非銀行と交渉してみてはどうだろうか。 連帯保証というのは会社…

№1447 負債が億を超え,売上を超えてしまった

№1447 負債が億を超え,売上を超えてしまった 負債が億をこえ,さらに売上額に迫っているような会社も珍しくない。長い会社の歴史の中で徐々に借金が拡大していき,もはや返せないところまで来てしまっている。一方で会社の業績は比較的順調なので,倒産せず…

№1372 積もった借金をどうするか

№1372 積もった借金をどうするか。 長い年月かけて積もった負債の処理は中小企業では悩みの種だ。「俺には1億円の借金がある。」などと,借金が実力の証のように言って強気でいても,本音のところは苦しい。借金体質のある会社は,何かの変化で倒産する危機…

№1298 「倒産」直前の光景

№1298 「倒産」直前の光景 資金繰表と預金をにらみながら毎日を過ごし、経営者はだんだんと追い詰められていく。毎月の売上は次の銀行支払に当てられ、だんだん頭が整理できなくなっていく。「次の融資を乗り切れば次があるはずだ。」その次のイメージはもち…

№1293 民法改正、自然人による第三者保証人の保護

№1293 民法改正、自然人による第三者保証人の保護 表題の自然人というのは生命・身体を持った個人を言う。法人は会社等法律によって存在が認められた人格だ。連帯保証の態様は多様であり、法人など機関などによる保証まで否定する必要は無い。問題は自然人だ…

№1292 民法改正、連帯保証問題と比例条項

№1292 民法改正、連帯保証問題と比例条項 法務省は民法改正を進めているが、連帯保証は重要論点の一つだ。 前回の記事で問題点を整理したので、その解決について考えたい。 現在、金融関係は事業主以外の第三者は原則として保証をとらない。 問題はもっぱら…

№1291 民法改正、連帯保証の問題点の整理

№1291 民法改正、連帯保証の問題点の整理 現在、民法改正の作業が進んでいる。連帯保証制度についても重要な争点の一つになっている。 そこで、少し論点を整理してみたい。 連帯保証については、「決して迷惑をかけない」として情にからんで依頼を受けると断…

№1282  根雪のような借金

№1282 根雪のような借金 運転資金として借りた短期融資を長期融資の返済に回しているとだんだん借金がたまってくる。借金で借金を返済するのだから当たり前だ。会計がいいかげんで、その場をしのぎの経営を続けると借金は根雪のようにたまっていく。 もちろ…

№1279 絶好調なのに破産

№1279 絶好調なのに破産 業績が急激に伸びている会社が経営破綻することがある。 たとえば、設立して2年目から倍倍の状態で経営が拡大し、経営者もいまこそチャンスだ、伸ばせる時に延ばすんだという訳でいけいけどんどんという感じで経営に邁進する。 銀行…

№1273 連帯保証は必要か?

№1273 連帯保証は必要か? 私が所属する中小企業家同友会では最近連帯保証が話題になっている。 現在法制審議会で民法改正が審議されている。これは100年ぶりの大改正で、その中で連帯保証の取り扱いが非常に重要な議題となっている。 中小企業家なら連帯保…

№1198 世代交代の失敗と破産の相談

№1198 世代交代の失敗と破産の相談 最近、当事務所では企業破産事例が増えている。 製造業ではリーマンショック以降の打撃に加えて震災、尖閣諸島ショックが乗り越えられずついに倒産という事態になっている。 最近の相談でいくつか共通しているのは、大きな…

№1209 リレーションバンキング

№1209 リレーションバンキング リレーションバンキングをテーマにしたシンポジウムに出席した。 リレーションバンキングというビジネスモデルをいかに発展させるかという点でいくつかの報告があった。リレーションバンキングは(私達はリレバンなどと呼んで…

№1208 破産について再度整理

№1208 破産について再度整理 中小企業の破産事件が増えてきているのでもう一度整理しておきたい。 ■ 破産原因 破産は支払不能が要件となる。支払不能については法人の場合「支払不能又は債務超過(債務者が、その債務につき、その財産をもって完済することが…

№1207 社長が危ない、危ない。

№1207 社長が危ない、危ない。 リーマンショックの疲れがここに来て来ている。リーマンショックで弱り切り、タイの洪水、震災が重なってしのぎ、だが、尖閣問題でとどめを刺されてしまったという会社が増えている。愛知県は自動車関連製造業が多いのでこのパ…

№1203 人を生かす法律相談

№1203 人を生かす法律相談 私の事務所は常に「人を生かす」ことを心がけている。 現在、相談中の事件を紹介したい。もちろん、守秘義務があるから内容は変えている。 これはある機械関係の業者だ。最近の不況の影響で経営上非常な危機に陥っている。しかし、…

№1202 倒産の夜

№1202 倒産の夜 誰もが倒産のことなど考えたくもないだろう。私達弁護士はこうした倒産場面にしばしば立ち会うことになる。 私の考え方は事業に収益力があるのであればできるだけ生き残りをかけて行動するというものだ。そのため破産の相談がある場合、時間…

№1187 破産にかかる費用、企業が倒産する時

№1187 破産にかかる費用、企業が倒産する時 いよいよ資金ショートし破産しかないというとき、いったいどのようなプロセスをたどるのだろうか。債権者が自宅にまで押し寄せ、社長も家族もどこかにかくれなければならないのだろうか。今時、逃げなければならな…

№1162 負けないで

№1162 負けないで どう考えても最近倒産事件が増えている。 リーマンショック意向、低空飛行とは言え、なんとか持続させてきた企業が多いが、ひとつ、二つと倒産し、それに関連して倒産となる例も増えているのではないだろうか。 私の事務所の基本的考えは、…

№1159 銀行とのトラブル

№1159 銀行とのトラブル 中小企業に取って銀行は生命線であることが多い。 融資の実行によって、まとまったお金が通帳に入ってくるのだが、そんなときはどれほどほっとするか分からない。逆に、融資が得られないとか、銀行に嫌われるとかいった事情は事業者…

№1128 倒産に備えて

№1128 倒産に備えて 少なくない会社は倒産の危機を感じたことがある。明日のこを心配して「眠れない夜」を過ごしたことのある社長も多いだろう。一体、倒産に備えるというのはどういうことだろうか。 会社の危機は次の段階に分かれる。破産の費用には200万円…

№1107 会社の債務、社長のうつ病

№1107 会社の債務、社長のうつ病 中小企業法務の中で債務対策は重要な分野の一つだ。経営者は債務の問題に常に悩まされる。 しかし、日常的に債務が存在することがあるで、いつのまにか借金に対して不感症になっているかもしれない。「金なら銀行にある」と…

№1071 親族から金銭援助

№1071 親族から金銭援助 倒産企業の特徴はお金を使い切ってしまうことだ。 すでに不動産の売却はもちろん、会社の保険も解約。社長の自宅なども売却してしまう。そして、どこからも借りれなくなり、最後の手段が親族からの援助だ。社長夫婦は親戚に頭を下げ…

№1017 ポスト円滑化法、劣後債権、資本性ローン

№1017 ポスト円滑化法、劣後債権、資本性ローン 根雪のようにたまった債権のある会社、短期融資が事実上長期化したり、長期融資が全く減らない会社では一度劣後債権というものを検討してはどうだろうか。 昨日は日本政策金融公庫のスタッフから政府系金融機…

№1008 最近倒産事件が増えてきた。

№1008 最近倒産事件が増えてきた。 資金ショートによって企業倒産に至る。最近は手形がぐっと少なくなり、不渡りによって倒産することは少なくなってきた。 外部環境がどんどん変化してきて、やむなく倒産に至るわけだが、そうはいっても中小企業の場合、倒…

№944 円高倒産、あきらめないで

№944 円高倒産、あきらめないで リーマンショック以降の不況に加えて異常な円高が中小企業を襲っている。 昨日もある機械部品関係の業者の相談を受けた。 円高のために製品の価格が上がっており、輸出が激減している。リーマンショック以降の不況を持ちこた…

№942 金融円滑化法あと1年

№942 金融円滑化法あと1年 Yahoo知恵袋というのがあって、それに回答してみた。 09年12月に施行された「中小企業金融円滑化法」により融資を受けた推定30万社はどの程度生き残れますか? モラトリアムもあと1年・・・・・。 どの程度生き残るかはわか…