№1207 社長が危ない、危ない。
リーマンショックの疲れがここに来て来ている。リーマンショックで弱り切り、タイの洪水、震災が重なってしのぎ、だが、尖閣問題でとどめを刺されてしまったという会社が増えている。愛知県は自動車関連製造業が多いのでこのパターンが多い。
社長は度重なる借金のために疲れ切っている。毎日のように資金繰りのことを考える。人件費を削るためにリストラを断行し、社長自らが現場で働く毎日が続いている。人件費削減のためには社長がもっとも辛い部分を引き受けることになる。それは深夜の労働だったりする。土日もなく働くこともある。
社長は睡眠時間を削って働き、営業も何も無い。経費の状態は徐々に混乱し始め、いったいどこで利益が出ているのか、なぜ借金が返せているのか分からない状態が続くことになる。
貯金は目減りし、経理担当者からは来月は支払が追いつきませんなどと言われてしまう。こうなると社長は眠れない夜が続き始める。普通ならもたない。家族が真剣に社長の体を心配し始める。
もし、あなたがこんな状態に当てはまるなら、あなたは家族に聞いてみよう。
「最近の俺はどうなっていると思う?」
家族は心配だと答えるだろう。そして、もう一度家族とともに一日の生活を振り返ってみよう。あなたは何時から何時まで働いているだろうか。あなたは土曜日、日曜日休んでいるだろうか。夜は眠れているだろうか。あなたは正常な生活をしているだろうか。
そして、あなたにとって何が一番大切なことを考えてみよう。あなたにとって、一番大切なのは「家族」だ。妻や子供、あなたなしでは生きていけない。どんな大きな非難があっても何よりも家族を守る決意をすることだ。
そして、次に本当の社長の責任というものを考えてみよう。
「撤退」を決意するのも社長の役目だ。できないことをできないと認め、被害を最小限にとどめることも社長の役目だ。破産するにしてもそれなりの準備は必要だ。資金も必要だ。
人は借金で死ぬことはない。必ず次の人生が用意されている。家族さえあなたを支えてくれれば必ず次の生活をやり抜くことができる。私は次の人生を始め、うまく行っている例をいくつも知っている。「家族は必ず支えてくれる。」、いざとなったら「撤退だ。」という決意がどれほどあなたを救うか知れない。
あなたは社長なのだから。必読六箇条。