名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

企業連携・オープンイノベーション

№2429 AI活用法は,AI使わない場合にも役に立つ

今月のハーバードビジネスレビューは「マーケッティングにAIを実装する」という特集だ。今や大企業ではAIを自社経営にどう活用するかが大きな課題となっている。ディープラーニングが開発され,AIの可能性はいっきに広がった感がある。AIに関する論文は中小…

№2418 株主間での取締役選任合意の有効性

共同事業を開始するにあたって,役員選任を合意をする場合がある。例えば,A,B,Cが3人で合弁企業を設立する場合,全員必ず役員に選任する旨の合意をすることがある。 しかし,3人が仲間割れしたり,相続が発生して関係が希薄になると,誰かが排除されてし…

№2386 プラットフォームの法律上の問題点

ビジネス法務2019年8月号、9月号にプラットフォームの法律上の問題点が整理されている。GoogleなどのGAFAがプラットフォーム(PF)のビックとして有名だが、現在では大小様々なPFが存在する。PFの利益率は70%とも言われ、高収益ビジネスであるだけに熱も大…

№2385 プラットフォームビジネスの注意事項

依頼者がプラットフォームを構築するというので調べている。いろいろな著書があるが、2016年10月号ハーバードビジネスレビューの特集は役立つ。その中の論文「プラットフォーム革命」は参考になる。以下はこの論文の要約である。 名古屋E&J法律事務所への…

№2384 プラットフォームビジネス

私の顧問先がプラットフォームビジネスの展開を計画しているので、そのことを調べている。 プラットフォームは「サービスのシステム」を供給するビジネスだ。通常、売り手と作り手がパイプラインのように直接つながって取引する。しかし、プラットホームビジ…

№2383 スマイルカーブ

サプライチェーンと呼ばれるモノの生産販売の流れは、企画・設計、開発、生産・組立、販売、サービスとつながっている。現代社会ではこの上流部と下流部に利益が集まりつつある。こうした、上流部、下流部に利益が高くなり、生産、物流と言った中間部分の利…

№1216 オープンイノベーションと法務

№1216 オープンイノベーションと法務 オープンイノベーションって知ってます? オープンイノベーションは2003年ハーバードビジネススクールプレスの出版から始まった。インターネット発達は情報の交換量を飛躍的に発展させ,世界のあらゆる場所どうしで,相…

№1808 企業合弁のフレームワーク

№1808 企業合弁のフレームワーク 合弁によって新会社を設立し、事業を展開するというのは中小企業でもありうる。 合弁に関わるルールは国内でも国外でも余り変わらない。国際的な合弁ルールは次の点で特殊だ。 ① 当該国の法的規制を検討しなければならない。…

№1692 ナレッジ・マネジメント 知識の整理

№1692 ナレッジ・マネジメント 知識の整理 経済社会の荒波の中で生き残っている企業はそれなりに差別化を果たしてニッチを獲得している。差別化の源となる知識や情報は企業にとって大切な財産だ。 こうした知識は、たとえばマニュアル化できる技術だったり、…

№1589 オープン連携が商品品質,企業価値を高める

№1589 オープン連携が商品品質,企業価値を高める どんなにすばらしい戦略があっても商品あっての戦略だ。ユーザーが求める高品質なくして戦略などありえない。というのが私の信念だ。 たとえば,広告宣伝一つとってもそうだ。すぐれたアピールポイントがあ…

№1574 グローバル・ニッチトップ企業論

№1574 グローバル・ニッチトップ企業論 フェイスブックで紹介されていた「グローバル・ニッチトップ企業論」(白桃社)を読み始めた。ニッチトップというのは他の企業にない限られた分野でトップを走るというような意味で,小さいながらも世界シェアを持てる…

№1407 オープンイノベーションの定義

№1407 オープンイノベーションの定義 オープンイノベーションはチェスブロウが提唱してきた概念だ。それは,20世紀末ごろから,伝統的なイノベーションシステム,つまり自社内でのみ実現するイノベーションは限界に達したという問題意識がある。知識の流動性…

№1406 パスツール四分象(産学イノベーション)

№1406 パスツール四分象(産学イノベーション) 科学の基礎研究とその応用についてドナルドストークスが論じた(Pasteur's quadrant/Donald Stokes)。横軸を特定の用途との関連性,縦軸を基礎的であるか応用てきであるかに分けて4つのマス目を作り上げた。 ボ…

№1344 システミック イノベーション(Systemic Inovation)

№1344 システミック イノベーション(Systemic Inovation) システミックイノベーションとは「企業が組み込まれている事業システムの別の部分にまで大きな調整を加えなければならない性質のイノベーション」のことである(Teece, 1986;Chesbrough and Teece, …

№1319 地域クラスターとオープンイノベーション

№1319 地域クラスターとオープンイノベーション 経営学の分野ではイノベーションを生み出す一つの方法は,すでに存在する知と知を組み合わせることであるとされているようだ。 To produce other things, or the same things by different method, means to c…

№1313 イノベーションの源と企業交流

№1313 イノベーションの源と企業交流 イノベーションの源は情報と知識の交流にある。知識がイノベーションとして新たなものを生み出すためには,何らかの知識との出会いが自社の実践的な能力と結びついて事業として成り立っていくことを意味する。 知識の出…

№1312 ネットワークのポートフォーリオ

№1312 ネットワークのポートフォーリオ 知識と情報は区別される。 「情報はメッセージの流れだが,知識は情報の流れによって作られ,組織される。そして,知識は保持者の姿勢や信念として蓄積される。」 つまり,情報は客観的存在し流通し,情報が人と結びつ…

№1303 「企業ネットワークの管理」という課題

№1303 「企業ネットワークの管理」という課題 オープンイノベーションは組織内と組織外との連携にイノベーションの契機を見いだそうという発想だ。それは大企業同士、大企業と中小企業、中小企業同士、さらには大学と組織の質は問わない。 一つのベンチャー…

№1296 企業は一人では何もできない。

№1296 企業は一人では何もできない。 Firms are working more and more as part of broader networks to create customer value. 「企業は、独立した存在というよりも、顧客のために価値を創造するより大きなネットワークの一部として機能する場面が増えてい…

№1286 イノベーションにおける大学の役割

№1286 イノベーションにおける大学の役割 名古屋メッセでは名古屋大学や東北大学の研究者が出展していた。彼らのブースではいずれも産学共同研究について熱心に説明して頂いた。 企業が特許を求めて研究者と交流する場合、当然先行する研究を秘密にし、独占…

№1278 関係の中で生まれるイノベーション

№1278 関係の中で生まれるイノベーション 昨日、中小企業家同友会経営フォーラムがあった。これは年に1度の大行事で1000人を越える事業者が集まって勉強会を開催する。私は地域貢献をテーマにした分科会に参加した。 清水食品は愛知県東部海部地方にある、カ…

№1259 新技術、新アイディアと市場の創出

№1259 新技術、新アイディアと市場の創出 私の知り合いの会社では中小企業ながらLEDに早くから注目し、LED照明器具を開発していた。そこに、大手家電メーカーが目を付け、共同開発を申し入れてきたという。しかし、社長はこれを断った。大企業にいいとこ取り…

№1256 世界を変える中小企業のイノベーション

№1256 世界を変える中小企業のイノベーション オープンイノベーション(英治出版)の勉強が続いている。 「オープンイノベーションにおける大企業のコアコンピタンスとは何か」(Wither Core Competencies in an Open Innovation World?:Jens Fr?slev Christen…

№1254 実践の組織力(bodys of practice)

№1254 実践の組織力(bodys of practice) オープンイノベーション(英治出版)を少しずつ読み続けている。 今日は第三章「オープンイノベーションにおける大企業のコアコンピタンスとは何か」(Wither Core Competencies in an Open Innovation World?)とい…

№1247 イノベーションとリスクとのダイナミズム、オープンイノベーションこと始め

№1247 イノベーションとリスクとのダイナミズム、オープンイノベーションこと始め 「オープンイノベーション」(ヘンリー・チェスブロウ外 英治出版)を読み始めた。少しずつ紹介したい。 私はかねてオープンイノベーションという言葉に強い魅力を感じている…

№1038 事業者の合同について

№1038 事業者の合同について 現在,ある事業者たちの合同について顧問の弁護士として協議に参加している。 事業者というのは本来独立意識が高く,連携も一苦労だ。まして,合同して1つの事業体になろうというのであればよほど強力なビジョンを共有しないとう…

№906 組織の構築とドラッカーの教科書

№906 組織の構築とドラッカーの教科書 ドラッカーのマネジメントⅢも終わりに近づき、組織の構築に関する部分に入った。ドラッカーの組織論では大企業を想定して論じてあって、中小企業法務を専門とする私としてはなかなかわかりにくいところがある。 最近、…

№868 やってみよう企業連携

№868 やってみよう企業連携 不況がすっかり定着し、どの企業も新たな事業展開をめざして模索している。他社との連携は新たな事業展開をはかる上で有益なことがある。自分とは違った生き方を知ることで自分の経営にプラスαをつけ加えることが可能となる。 企…

№839 あいち中小企業家同友会 「企業連携」分科会

№839 あいち中小企業家同友会 「企業連携」分科会 この間、中小企業の事業主が集まって、夜な夜な勉強会を続けている。私たちは愛知経営フォーラムというのを主催しているが、その企業連携分会会の構想がまとまった。以下は、案内文だ。よくできていると思う…

№836 戦略的提携

№836 戦略的提携 「戦略的」というのは意欲的でとても魅力的な言葉だ。最近、私はよく「戦略的」という言葉をよく使う。自分で言うのもなんだが、私の特徴は物事を戦略的にとらえるところにあるという気がする。 特に全国レベル、国際レベル、学問的水準など…