名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

IT事業と法務

№2445 商標権侵害警告書

インターネットによって自社ブランドの確立も比較的容易になっている。楽天市場や仮想空間で検索上位にあげるために多くの会社が努力を続けている。資金もばかにならない。 しかし、こうした自社ブランド、他社にまねされたり、他社ブランドをもじって利用し…

№2421 インターネット上の誹謗中傷

Webを通じた宣伝は今やマスコミをしのぐ勢いになっている。その特徴は誰でも参加できるところにあり,食べログや旅ログなどの「口コミ」情報を見ながらお店を選ぶ人はかなり多い。そうした中で,誹謗中傷の書き込みがされると,事業者にとってはかなり痛手と…

№2386 プラットフォームの法律上の問題点

ビジネス法務2019年8月号、9月号にプラットフォームの法律上の問題点が整理されている。GoogleなどのGAFAがプラットフォーム(PF)のビックとして有名だが、現在では大小様々なPFが存在する。PFの利益率は70%とも言われ、高収益ビジネスであるだけに熱も大…

№2385 プラットフォームビジネスの注意事項

依頼者がプラットフォームを構築するというので調べている。いろいろな著書があるが、2016年10月号ハーバードビジネスレビューの特集は役立つ。その中の論文「プラットフォーム革命」は参考になる。以下はこの論文の要約である。 名古屋E&J法律事務所への…

№2384 プラットフォームビジネス

私の顧問先がプラットフォームビジネスの展開を計画しているので、そのことを調べている。 プラットフォームは「サービスのシステム」を供給するビジネスだ。通常、売り手と作り手がパイプラインのように直接つながって取引する。しかし、プラットホームビジ…

№2288 e-コマースの注意点(電子契約法)

№2288 e-コマースの注意点(電子契約法) e-コマースは常識化している インターネットを通じた販売は今や小売り,サービスを問わず当たり前の世界になっている。楽天などのインターネットショッピングモールに出店することもあるだろうし,独自のウェブサイト…

№2187 個人情報漏えいの対価

№2187 個人情報漏えいの対価 顧客情報漏出させたベネッセは260億円の赤字となりました 平成26年ネベッセコーポレーションから顧客情報4858万人分(ベネッセ外部調査報告)が漏出する事件が発生した。ベネッセは一人当たり500円の賠償金を支払う(金券など配布)…

№2154 eコマース時代倉庫業務の注意事項

№2154 eコマース時代倉庫業務の注意事項 eコマース時代の倉庫業務 eコマースの発達で,倉庫業務も革命的な変化が相次いでいる。アマゾンなどは物流拠点をどんどん建設している。①空間をより徹底的に有効に利用し,②倉庫滞留期間をいかに短くするか,③人員…

№2139 IT契約,寛容と忍耐が肝要

№2139 IT契約,寛容と忍耐が肝要 システム開発契約は特殊なことばかり IOTの発達がめざましいが,契約方面はなかなか追いつかない。ソフトウェアなどのシステムはベンダー側(提供側)もユーザー側も専門性があって,弁護士は理解するのが大変だ。中には,IT…

№2136 テキストマイニング

№2136 テキストマイニング テキストマイニングのまねごとをやってみた。 文章などに大量に存在する単語を分析して、相互関係をさぐるものだ。インターネット上にあらわれた大量の言語を分析にし,大衆の動向をさぐるにも使われる。IOTでは非常に重要な分析手…

№2121 プロジェクト管理責任

№2121 プロジェクト管理責任 システム開発は発注側(ユーザー)も受注側(ベンダー)も大変な労力をかけて進める。それだけでも金額は巨大だ。専門性が高いだけにトラブル発生時の労力も半端ではない。 システム開発は両者の「共同作業」であることを肝に銘…

№2104 ソフトウェア開発契約の特徴

№2104 ソフトウェア開発契約の特徴 IOTが脚光を浴び、システムはますます重要になっている。たとえば製造管理をめぐるシステムを導入する場合などは製造プロセスに携わる各社員がこのシステムになれなければならないので経営者としてはかなり覚悟が必要だ。 …

№2099 ソフトウェア開発トラブルの特徴

№2099 ソフトウェア開発トラブルの特徴 ソフトウェア開発トラブルはかなり難しい。 1. 二重の専門性 システム開発,ソフトウェア開発では次の点で二重の専門性があり,第三者が問題点を解明するのが難しい。 ① ITという特殊な用語を使う,専門性の高い領域で…

№1957 ソフトウェア開発契約での注意事項

№1957 ソフトウェア開発契約での注意事項 当事務所は製造業系の顧客が多いが、中小企業であっても生産管理、さらには基幹統合に関したソフトウェアの導入が始まっている。こうしたソフトウェア開発を業者に委託する場合、契約上の注意事項はなんだろうか。 1…

№1922 中小企業も見過ごせないインダストリー4.0

№1922 中小企業も見過ごせないインダストリー4.0 1. IOT ITO(モノのインターネット)は人、ものがセンサーを持ち、それぞれがインターネットでつながれて相互につながれている状態を意味している。そこにはいくつかの特徴がある。 ① 世の中で「もの」が引き…

№1906 IOT(モノのインターメット)に要注意!

№1906 IOT(モノのインターメット)に要注意! 私が弁護士になった頃、データ通信はMS-DOSを使ったとてもマニアックな世界だった。今やインターネットは当たり前、端末もスマートフォンが席巻し、パソコンの射程範囲も小さくなりつつある。 端末は別にスマー…

№1889 システムパッケージソフトウェアにかかわる紛争(その2)

№1889 システムパッケージソフトウェアにかかわる紛争(その2) その1からの続き → http://blogs.yahoo.co.jp/lawyerkago/40211300.html ERPパッケージソフトウェア導入にまつわる判決が増えているように思う。 この種の紛争はできあがりと顧客の期待との…

№1888 システムパッケージソフトウェアにかかわる紛争(その1)

№1888 システムパッケージソフトウェアにかかわる紛争(その1) 最近ERP(Enterprise Resource Planning)にかかわる判決がいくつか出ている。ERPは財務会計、販売管理、購買管理、取引先管理、銀行取引管理、在庫管理及び人材管理等の機能を提供する企業向け…

№1876 IOT モノのインターネット

№1876 IOT モノのインターネット IOTというのは ”Internet of Things”の略でモノのインターネットと呼ばれている。クラウドの時もそうだったが、ITの世界では次から次へと新しい概念が出てきて困る。 インターネットによって情報交換が盛んになって、情報が…

№1872 ソフトウェア開発契約の落とし穴

№1872 ソフトウェア開発契約の落とし穴 ソフトウェア開発はユーザー側のシロウトであることや、成果物が目に見えないため、トラブルになりやすい。特にシステム開発そのものがかなり高額であるため、顧客もだんだん本当にまじめにやっているのかと疑り始めて…

№1784 システム開発と多段階契約

№1784 システム開発と多段階契約 システム開発の場合、なかなか先が見通せないため段階的に契約を結ぶことがある。東京高裁平成27年5月24日判決はこの点を示した興味深い判決だ(判時2279号21頁)。 この事件は「顧客にウェブ上での製品マニュアルのダウンロ…

№1767 システム開発と履行の完了

№1767 システム開発と履行の完了 あらたにシステム開発を制作する場合、作ってみなければ分からないという問題がある。専門性が高いために顧客にとってはわからないところが多い。それだけに顧客は多くのことをシステムに期待する。 システム開発契約は基本…

№1766 難しいシステム開発契約のトラブル

№1766 難しいシステム開発契約のトラブル IT関係の中でもシステム開発契約はきわめて特殊だ。 頼んだのはこんな内容ではなかったとか、お金を取り過ぎているとか、納入後の修正が多いとかこういうトラブルは多い。 顧客の要求がまずあって、ベンダー、開発者…

№1743 「電子契約」って?

№1743 「電子契約」って? インターネットによる取引はいまや当たり前になっている。私たちの世界ではこれを電子商取引と呼んでいる。広告はもちろん、契約の申し込みや代金の支払い、商品の発送もインターネットを通じて行われてしまう。 インターネットは…

№1734 システム管理者の責任

№1734 システム管理者の責任 SNS会員の登録を突然抹消されたことに対する損害賠償請求事件の判決が出た。 利用者は「mixi」に加入して、サイト上で「リアル脱出ゲーム」のチケット購入希望を出し、氏名、携帯番号などを記載した。「mixi」では「面識のない異…

№1701 ソースコードの秘密管理性

№1701 ソースコードの秘密管理性 IT関係の場合、社員の転職とともに会社の重要な情報が他社に移ってしまうことがある。社員が独立すると前の会社と同じようなソフトウェアを開発し、同じ顧客に売りつけることある。こうした問題はIT業界では特に顕著に発生す…

№1682 IT業界はこれに注意!

№1682 IT業界はこれに注意! 私の実感ではIT業界は依然急速に伸びているように思う。しかし、この方面の事業はもともと資本が必要ないため、次から次へと企業が湧いて出ている。一定規模以上の企業と結びついたり、メンテナンスできる企業が蓄積している企業…

№1667 システム開発契約のあり方

№1667 システム開発契約のあり方 どんな契約書でもそうだが,当事者双方の取引の実態を正確に整理して反映していく。不確定要素は「リスク」と呼ばれ,リスクに対して紛争解決の方式を定めておく。このリスクからくる責任をどちらがどれだけ負担するかという…

№1666 ソフトウェア開発モデルと契約

№1666 ソフトウェア開発モデルと契約 システム開発契約の難点は初期段階では製品のあり方が見えない点にあり,どうしてもあいまいな部分が残ることだ。こうした曖昧さをはらみつつ,ソフトウェア開発契約が締結されることになる。 東京地裁H26.10.30判決(判…

№1579 IT,システム開発の遅れと責任

№1579 IT,システム開発の遅れと責任 IT関係でシステム開発を依頼した場合,その遅れがしばしば問題となる。難しいソフトウェアだけでなく,たとえばホームページの作成でもその遅れの責任は誰が持つかというトラブルは日常的に存在する。 システムの最終決…