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№1906 IOT(モノのインターメット)に要注意!

№1906 IOT(モノのインターメット)に要注意!

 私が弁護士になった頃、データ通信はMS-DOSを使ったとてもマニアックな世界だった。今やインターネットは当たり前、端末もスマートフォンが席巻し、パソコンの射程範囲も小さくなりつつある。

 端末は別にスマートフォンでなくてもよい。たとえば、自動車に通信設備が取り付けられ、自動車の作動、運行に関わる情報を発信することもできる。逆に「クラウド」から自動車に情報を流し、必要なコントロールもできるようになっている。情報の流通には人も、モノもない。あるのは役割分担だけだ。これがモノのインターネットの基本思想だ。

 これは人間の神経の構造に似ている。目、耳、手足などの末端からの情報は「クラウド」である大脳などの中枢神経に蓄積され処理され、必要な指示はまた末端に流されている。末端がまったく独自で動かないかと言えば、反射など情報処理について大脳と役割分担を行っている。慣れれば自然と体が動く。

 このように現代社会はプラットフォームのような「神経の瘤」のようなものがあり、「神経の瘤」が相互に関連しながら社会全体の最適化を探り当てようとしているように見受けられる。やがては大脳のように巨大で唯一の「瘤」ができてしまうかもしれない。

 端末などの情報技術の発達、低下価格化やAIなどのプログラムの発達はきっとこれをさらに加速していくことだろう。社会のあり方が根本的に変わろうとしている。この変化は劇的なもので、中小企業は否応なく巻き込まれる。私たちは対応が絶対必要だ。

 このIOT現象で私が最も注目しているのは情報とモノの分離が絶えず推し進められている点だ。モノは管理、流通にコスト(時間も含めて)かかる。企業や社会の最適化のためにはモノの中から情報の管理、流通で済ませられるものは情報をモノから分離する作業が絶えず求められる。

 チケットはかつては紙媒体で郵送されていたが、必要なのは代金を支払った本人確認なのでQRコードスマートフォンに送れば済んでしまう。このようにモノと情報は分離されている。

 同様の現象は世界のあらゆる場所で行われ、社会の変化に伴って新しい商機が生まれている。

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