名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

コンプライアンス

№2213 中小企業の株主総会形骸化

№2213 中小企業の株主総会形骸化 中小企業では株主総会や取締役会が実施されていないことが多いです 会社法では株主総会や取締役会の定めがあるが,中小企業となると大抵はオーナーがいるので,一人で決めてします。形式的に総会や役員会をやっても煩わしい…

№2173 悪風は感染する

№2173 悪風は感染する 企業が倫理的であるってどういうこと? 日大炎上は企業のコンプライアンスがたを問うものだった。顧問関係の相談でもコンプライアンスに関わる相談は多い。企業が倫理的であるというのはどういうことだろうか。 一つを許すと,だんだん…

№2169 日大炎上

№2169 日大炎上 日大が炎上してますね 悪質タックルに日大が炎上している。企業法務からすれば,危機にあって負のスパイラル状態の典型例だ。多くの企業家は日大炎上に多くを学ぶ必要がある。 私たちの業界ではホワイトカラー犯罪という研究分野があります …

№2163 風通しのよい会社

№2163 風通しのよい会社 内部通報制度は大企業だけの話ではありません。 中小企業でも風通しのよい会社は下の者が会社の問題点について社長や幹部に社内を伝える文化がある。内部通報と言うと大げさだが,「社長,実はお伝えしたいことがあります」と言って…

№2134 株券に対する無関心

№2134 株券に対する無関心 株券発行会社は何かとめんどう 古い株式会社では株券発行が必要だった。実際,株券が発行される事例も多い。しかし,株券がどこかにいってしまった。株券の裏に全く知らない会社名や,個人名が記載されている,株券は今ではどこに…

№2131 いわゆる「名義株」の取扱い

№2131 いわゆる「名義株」の取扱い 株主に対する無関心 中小企業のほとんどが株式に無関心だ。今では1人でも設立できるが,過去には設立時に株主(発起人)が7人必要だった。そのため,古い株式会社の場合,いつまでも設立時の株主が存在してしまう。20年も3…

№2108 不正が発覚するとき

№2108 不正が発覚するとき 本社雇われ社長,子会社雇われ社長,ともかく社長と名の付くからには権限が大きいので不正が生まれやすい。社長でなくとも権限の大きい社員では不正が生まれやすい。営業と経理の分離,金銭支払い権限と金銭出納と分離など相互監視…

№2107 中小企業での子会社の管理

№2107 中小企業での子会社の管理 中小企業でもホールディングスにすることがあります 企業がある程度大きくなってくるとホールディングスタイプの会社にするという構想が出てくる。子会社のタイプはいろいろだ。 ① 流通,製造,販売といった具合に会社の機能…

№1976 不良社長の取り扱い

№1976 不良社長の取り扱い こんなのが不良社長だ 力量のない者が社長になった場合、どんどん社長が狂い出すことがある。 狂い出すというのは会社の私物化だ。 特に製造業関係だと大きなお金が動くが、実際には仕入れや外注先、従業員の給料に消えていく。粗…

№1968 役員報酬に注意

№1968 役員報酬に注意 取締役会決議、株主総会決議、大丈夫? 会社の役員報酬は原則として定款で定めるか、株主総会で決めることになっている(会社法361条)。いちいち定めておかなくても株主総会で総額を定めておけば具体的な金額は取締役会決議にゆだねる…

№1939 パーティー券

№1939 パーティー券 パーティー券の中身は? 国会議員など政治家はパーティー券を販売して政治資金を稼いでいるが、一般的には1枚2万円ぐらいらしい。1回のパーティーに10枚とか20枚とか買って、出席者はせいぜい2から3人ということが状態化しているようだ。…

№1907 株主総会が攻撃の材料になる場合があります

№1907 株主総会が攻撃の材料になる場合があります 中小企業では株主総会や取締役会はかなりいいかげんだ。年度毎に税理士さんが適当に議事録を作っていることも少なくない。しかし、ひとたび問題が起こると株主総会の有効性が重要な争点になる。 東京地裁平…

№1791 「儲けすぎていないか?」

№1791 「儲けすぎていないか?」 上場会社ではコーポレートガバナンスコードということが言われて久しい。管理体制構築義務は不正防止の観点から検討されていた。 大和銀行事件はニューヨーク支店スタッフが損失の発覚を恐れてアメリカ国債保有高を偽造した…

№1779 雇われ社長の不祥事とオーナーの責任

№1779 雇われ社長の不祥事とオーナーの責任 私たちの世界では「所有と経営の分離」という言葉がある。 企業を所有する株主と、企業経営する代表取締役とは違う者だという考え方だ。会社が何かあっても、株主は出資金は失うかもしれないが責任を負わない。 ホ…

№1778 監査役の責任

№1778 監査役の責任 破産会社の多くはずさんな会計管理であると思う。ずさんな会計になったいきさつはさまざまだ。 社長が会社のカネを私事に使い、持ち出しを隠蔽するような場合、銀行から少しでも融資を引き出すために利益を粉飾するような場合、会計を軽…

№1753 子会社の管理

№1753 子会社の管理 会社が徐々に大きくなり、部門を独立させて子会社化するという組織戦略がある。持ち株会社を設けて、子会社を支配していく方式だ。会社の経営を多角化してリスク分散をはかろう場合や、有能な人材に大きな裁量権を与えてさらに企業を発展…

№1748 コーポレートガバナンス

№1748 コーポレートガバナンス コーポレートガバナンスというのはルールに沿って会社を運営するような意味だ。東京証券取引所がコーポレートガバナンス・コードを作っている。上場企業のような大規模組織ではルールに沿って会社が運営されることは非常に重要…

№1742 情報管理と刑事罰

№1742 情報管理と刑事罰 情報の流出によって顧客を奪われたり、多額の賠償問題が発生したり、従業員の不正行為の温床が生じたりする。企業の命運を分けることもある。 情報はかくも重要なのだが複製が容易であるため、流出防止を完全にすることは難しい。最…

№1739 会社役員で注意すること

№1739 会社役員で注意すること 会社役員は労働者ではない。 労働者というのは労働契約で結ばれた者で、雇主である会社に対して労働を提供する義務がある。「労働」の本質は時間的拘束と指揮命令関係がある点にある。 会社役員というと普通は取締役以上だ。社…

№1738 幹部たちの反乱

№1738 幹部たちの反乱 会社管理を怠ると幹部たちがいつのまにか好きかってしていることがある。最近経験した事例でも、幹部たちに任せきりにしておいた結果、彼らが好き放題会社のお金を使ってばくちにつぎ込むというようなことが起こっていた。社長は会社を…

№1727 事故に対する経営者の刑事責任

№1727 事故に対する経営者の刑事責任 今月の「ビジネス法務」にシンドラー社エレベーターに関する刑事事件の論評があった。マンションエレベーターの誤作動により男子高校生が死亡するという悲しい事件があったが、この死亡事件について会社役員の刑事責任が…

№1702 悪徳社員に脅かされる

№1702 悪徳社員に脅かされる 社長にスキがあると社員に脅かされることがある。 社長は悪いことをやってはいけない。社員があなたを見ている。そして、社員は常にあなたの見方とは限らない。義憤を感じて密告されることがあるし、逆に社長を脅かしてくる例が…

№1567 法的リスクの検討方法

№1567 法的リスクの検討方法 日常的な企業法務で重要なのが法的リスクの検討である。。 どこでどんなリスクが待ち構えているかなどを順次検討する場合に私たち弁護士はどのような方法をとるだろうか。 「事業活動によって利益を得る」という場合,通常は物・…

№1506 ソーシャルリクルーティング実施上の法律問題

№1506 ソーシャルリクルーティング実施上の法律問題 ソーシャルリクルーティングというのはフェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアを利用して就活社からの情報を獲得しようというものだ。最近の就活ではインターネットはもう当たり前になってい…

№1466 理研! 負の連鎖は企業にとって他人事ではない。

№1466 理研! 負の連鎖は企業にとって他人事ではない。 理研は負の連鎖が止まらなかった。小保方さんはどうしているんでしょう。STTAP細胞にはずいぶん期待したのですが、残念です。 とは言え,弁護士の立場から見ると「負の連鎖」という現象はちゃんとと理…

№1461 従業員によるお客さんへの密告

№1461 従業員によるお客さんへの密告 社内の不正を外部に密告されるような場合がある。会社の企業文化が不十分で社員に忠誠心が少なかったりする場合や,会社に逆恨みして腹いせに会社に復讐するために会社の不正を親会社など取引先に密告する場合がある。 …

№1459 従業員による社内の密告,通報

№1459 従業員による社内の密告,通報 社内のコンプライアンスをしっかりするためには社内の風通しをよくしておくことはとても重要だ。上層部が全てを管理しているわけではない。現場に働いている人が同僚や上司の不正を見逃さない姿勢も大切なことだ。会社は…

№1444 監査役の役割

№1444 監査役の役割 株式会社には監査役が置かれることが通常だ。最近の中小企業は組織を簡略化するために監査役も置かない例が増えているが,私の感覚からすると少数派だ。 代表取締役が手形などを乱発して会社の財産を危うくした場合には,他の取締役にも…

№1412 従業員の横領にどのように対処するか

№1412 従業員の横領にどのように対処するか 預金などの引き出しを任せていて,従業員がお金を不正に引き出すということがある。あるいは営業に回っていてお金を取り扱うような場合には会社のお金を抜き取ることだってある。こういう場合,少額ずつやる場合が…

№1179 不良社長の特別背任罪

№1179 不良社長の特別背任罪 不良社長が公私混同をして会社の金を使い込んだような場合、会社は簡単に倒産の危機に陥る。ひどいと、月に数百万円を持ち出す例もある。 日に日に悪化していく財務状態を見ると、番頭格社員としてはやむにやまれず行動に出なけ…