名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

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金融交渉一口メモ

金融 №10 貸出条件緩和債権

金融交渉一口メモ №10 貸出条件緩和債権 この言葉は難しい。 貸出条件緩和債権は、「債務者の経営再建又は支援を図ることを目的として」金利を下げてもらったり、支払い猶予をしたような場合これに該当するのが原則だ(銀行法施行規則)。「支援を図る目的」…

金融 №9 減価償却

金融交渉一口メモ №9 減価償却 減価償却は利益とともに重要な支払源資だ。でも、銀行は見ているぞ。減価償却がないと今後の設備更新はどうなるか先行きが不安であると。リスケはいつまでも続かない。せいぜい1年、来年になって延長してもらっても2年だ。その…

金融メモ №8 計画書、意外と簡単かな?

金融交渉一口メモ №8 意外と簡単かな? 資金計画とか事業計画とか、最近、コンサルタントが作ったと思われる資料を見る機会が多い。どれも意外に簡素な感じだ。弁護士は訴訟レベルの立証を念頭に入れるが、どうもそれはやり過ぎらしい。中小零細の交渉レベル…

金融メモ №7 便利な言葉「潜在能力」

金融交渉一口メモ №7 便利な言葉「潜在能力」 「潜在能力」というフレーズは使える。「企業の技術力等が十分な『潜在能力』、競争力を有し、今後の事業の継続性や収益性向上に大きく貢献する可能性が高い。」という言葉は使える。 我が社の○○という技術力は○…

金融メモ №6 裏付け疎明資料

金融交渉一口メモ №6 裏付け疎明資料 中小企業の金融交渉は事業の将来性、返済可能性という定性要因のアピールが不可欠だ。将来のことは分からないから正確な資料などあり得ない。ある種のもっともらしさで勝負だ。例えば、前年同期比、同業他社比、目標比な…

金融メモ №5 新規事業のスキーム

金融メモ №5 新規事業のスキーム リスケを実施した企業が、従前事業に見切りをつけて、次の事業を考えることは自然なことだ。その時に追加融資を得るのは極めて困難な作業だ。リスケとなった債権はきちんと支払えること、追加融資の目的となる事業が利益を上…

金融交渉一口メモ №5 新規事業のスキーム

金融交渉一口メモ №5 新規事業のスキーム リスケを実施した企業が、従前事業に見切りをつけて、次の事業を考えることは自然なことだ。その時に追加融資を得るのは極めて困難な作業だ。リスケとなった債権は将来的にきちんと支払えること、追加融資の目的とな…

金融交渉一口メモ №4 一体管理

金融交渉一口メモ №4 一体管理 複数の企業を同族で経営している場合、銀行では一体して管理していることがある。相互の取引関係、連帯保証の状況、共同の担保、各企業の経歴、取締役や株主の重なり具合などいろいろな要素から判断されている。この場合、片方…

金融交渉一口メモ №3 不況業種

金融交渉一口メモ №3 不況業種 建設、不動産、流通などは不況業種と言われていて、信用格付けに対してもかなり厳しくなっているようだ。業種によっては格付けの審査基準が違うようで、例えば製造業と卸売業とでは求められる自己資本率に対する評価も違う銀行…

金融交渉一口メモ №2 金融検査マニュアル

金融交渉一口メモ №2 金融検査マニュアル 金融検査マニュアルは金融庁の銀行指導基準だ。そこでは、銀行などは自己責任で顧客を格付けし、債務区分を作り上げていくことになっている。自己責任と言っても、監督上の指導はかなり強力な影響力を持つ。私の妻は…

金融交渉一口メモ №1 一過性の赤字

金融交渉一口メモ №1 一過性の赤字 企業の通常活動によらないで発生する赤字だ。この場合には営業活動によらないことを強調して銀行に対応すれば、事業に対する信用悪化を防ぐ材料になる。土地の売却損だが、それによって債務を減らすことができた、創業時の…

「金融交渉一口メモ」 シリーズ開始

「金融交渉一口メモ」シリーズ開始 当事務所では金融問題のセミナーを行った。かねがね、私は金融交渉についての勉強を進めていが、この手の分野は中小企業業者にも関心が高く、相談になることが少なからずある。もちろん、弁護士は金融交渉の専門家ではない…