名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

2016-01-01から1年間の記事一覧

№1805 「まちの景観」は「まちの心」

№1805 「まちの景観」は「まちの心」 昨日、名古屋市緑区有松町、「有松まちづくりの会」の方々と交流した。有松は江戸時代から続く町並みが保存された美しい街路ができあがっている。これは住民のみなさんの長い長い努力の結果、ここまで整備され伝統的建造…

№1804 今の決断のために未来を見つめる

№1804 今の決断のために未来を見つめる ドラッカーは "The Effective Executive" 決断にかかわる4つのルールを述べている。 優先順位を見つけ出すための真に重要なルールがあるが、それは分析の問題ではなく勇気の問題である 1. 過去ではなく未来を選ぶ。 2.…

№1803 うつ病と企業の責任

№1803 うつ病と企業の責任 過重労働からうつ病になった場合、会社が労災として扱うばかりでなく、安全配慮義務違反を理由にした損害賠償請求義務も発生する場合がある。労災としてのうつ病から仕事ができない場合には解雇することは原則としてできない。 う…

家族でライン 日産ゴーン、三菱益子の眉の角度差がおもしろすぎる

家族でライン 日産ゴーン、三菱益子の眉の角度差がおもしろすぎる 日産ゴーン社長、三菱益子会長の眉の角度差が家族ラインで話題になった。これはおもしろすぎる。

№1802 リスク=利益

№1802 リスク=利益 リスクとは不確実性であり、利益ととらえることもできる。弁護士はこの利益を言葉によって表現し、契約書という形で固定する。 リスクは「危険」と翻訳されている。オックスフォード英英辞典にはこんな風に書いてある。 " the possibilit…

№1801 下請建築業者の責任

№1801 下請建築業者の責任 下請け業者に過失があって欠陥があった場合、たとえ下請け業者で居住者との間で契約関係になくても、賠償責任を負うというのが判例だ(最高裁H19.7.6判時1984号34頁、最高裁H23.7.21判時2129号36頁)。この判例に従えば、本来下請…

№1800 サモトラケのニケ

№1800 サモトラケのニケ ついに1800号となりました。みなさまのおかげです。みなさま、ひきつづきご愛読くださいませ。 以下はこのブログ100号の時の記事です。今でもこの気持ちには変わりありません。世界史という大海の中で、私という存在が息づくことが私…

№1799 「技術を守る」条項

№1799 「技術を守る」条項 生産を委託する場合に、外注先の水準を維持するために技術指導をしなければならない場合がある。特に海外に発注する場合に「技術指導」は避けられない。低コストな分だけ低品質なってしまうからだ。 業務提携にあたって、「技術指…

家族でライン 茶柱が立った!

家族でライン 茶柱が立った! 連休中、長女ハーちゃんが帰省した。ハーちゃんは就活の真っ最中だ。就活ってほんと大変。ハーちゃんも必死だ。そんなハーちゃんと家族みんながリビングでアールグレイを飲んでいると、おお! なんと紅茶の茶柱が・・・・・・

№1798 環境がリーダーを作る

№1798 環境がリーダーを作る 仕事の関係でリーダーシップについて考えている。 リーダーシップは才能にかなり依存するように思う。しかし、才能に依存するのはリーダーシップばかりではない。歩く、走る、文字を書く、歌を歌う、テストができる、みな才能の…

№1797 経営者をアセスメントする

№1797 経営者をアセスメントする 現在、私はある会社の建て直しの仕事に関与している。経営者も含めて経営陣をアセスメントし適切な体制構築をアドバイスするのが私の任務となっている。まだ、整理中だがアセスメント項目を作ってみた。これは単なる項目で、…

№1796 優れた経営者の条件

№1796 優れた経営者の条件 あるコンサルティング会社によると役員となるべき人材であるかとうかアセスメントする場合、3つの観点があるという。 ① 市場構造、事業構造、収益構造のリンケージ(相互関係)を語れるか。 ② 事業固有の成功要因を特定できるか。 …

№1795 日本、中国、商人の呼び売り

№1795 日本、中国、商人の呼び売り 物売りの呼び声はおもしろい。日本にも中国にも物売りの声があり、どの国でも懐かしい響きになるようだ。 有名なのは豆腐だ。私の子供のころには豆腐屋の呼び声やラッパなんかが朝、夕、鳴っていた。子供はお手伝いしなけ…

№1794 弁護士業界の分析

№1794 弁護士業界の分析 弁護士業界はいろいろ競争が激しくなって混沌としている。弁護士も経営戦略を持たなければ生き抜けない状況下にあるし、確かな経営戦略を持てば持続的発展が約束される。 私たちの業界で最も注目を浴びているのは「広告宣伝」という…

№1793 情報

№1793 情報 マイケル・ポーターは1985年の論文で「情報」について触れている。 1985年言えば、いまからすれば30年前の話だ。だが、その内容は新しい。 マイケル・ポーターはバリューチェーン(価値連鎖)という考え方を明らかにしている。企業活動は仕入れ、…

№1792 保険約款で苦労すること

№1792 保険約款で苦労すること 事業に当たっては様々な保険が存在する。誰もが経験することだろうが、保険約款は詳細をきわめている上、いくつもの特約が存在する。引用も多いので結論に行き着くまでにあちこち飛ばなくてはならない。約款の文字は小さく、わ…

№1791 「儲けすぎていないか?」

№1791 「儲けすぎていないか?」 上場会社ではコーポレートガバナンスコードということが言われて久しい。管理体制構築義務は不正防止の観点から検討されていた。 大和銀行事件はニューヨーク支店スタッフが損失の発覚を恐れてアメリカ国債保有高を偽造した…

№1790 我、人に任せる

№1790 我、人に任せる 孔子は子賤という弟子を君子だと言っていたそうだ。子賤にはいろいろ逸話があるようだが、こんな話がある。 子賤が単父(たんぽ)という地域を治めていたときに、琴を鳴らして堂を下らなかったが、単父はよく治まっていた。巫馬期とい…

№1789 海外に対する技術コンサル

№1789 海外に対する技術コンサル 中国、台湾、韓国の企業が日本の技術を死ぬほどほしがっているというのはかねて言われているところであるが、最近は特にその攻勢が強くなっているように思う。私は中小企業法務を扱っているので中小企業の分野でその感が強い…

№1788 裁判するなら海外か、日本か?

№1788 裁判するなら海外か、日本か? 海外の企業と契約するときにどこで裁判するか決めておく必要がある。これは「管轄の合意」という問題だ(民訴法3条の7)。日本の裁判所か、海外の裁判所か、それが問題だ。 海外との取引ではトラブルになった場合、どこ…

番外 家族でライン 「誤送に注意」

番外 家族でライン 「誤送に注意」

№1787 経営理念の重要性

№1787 経営理念の重要性 当事務所の中小企業法務のコンセプトは「経営判断に踏み込む」だ。法律業務は一般的には「リスク回避」だが、さらに踏み込んで法律判断が利益をもたらすもとなる必要がある考えている。私たちはこれを戦略的法学と呼んでいる。 これ…

№1786 組織全体が機能するということ

№1786 組織全体が機能するということ ポーターは効率化の追及と戦略とは違うという。効率化は効率がよくなるだけで新しいものは生まれない。 戦略にはつねに択一的な選択がつきもので、何かを捨てる決意がなければ次は生まれないという。つまり、差別化を徹…

№1785 君子和して同ぜず

№1785 君子和して同ぜず 論語、子路編には「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」というものがある。 「子曰、君子和而不同、小人同而不和」 君子は広くつきあうが、他人の意見に迎合することはない。小人は意見に迎合しているが、つきあいがよいわけで…

番外 行ってみたい。農家レストラン

番外 行ってみたいレストラン フェイスブックにはいろいろなことが紹介されていてためになる。 こんなレストランが紹介されていた。是非、行ってみたい。 「清澄の里 粟」 → http://www.kiyosumi.jp/index.html 「農家レストラン」ネットワーク → http://oku…

№1784 システム開発と多段階契約

№1784 システム開発と多段階契約 システム開発の場合、なかなか先が見通せないため段階的に契約を結ぶことがある。東京高裁平成27年5月24日判決はこの点を示した興味深い判決だ(判時2279号21頁)。 この事件は「顧客にウェブ上での製品マニュアルのダウンロ…

№1783 データマネジメント

№1783 データマネジメント 膨大な消費者情報をいかに活用するかは大企業では必須の課題となっている。データ解析を高度化することによって判断の精度をあげていこうのがデータマネジメントの神髄だ。大企業では現場と経営陣との距離が大きいため、経験的な「…

番外 あんぽんたん

番外 あんぽんたん 連休でひーちゃんが帰ってきて、親子三人で食事に出かけた。 かあさんは「あんぽん」は名古屋の方言だとい言い始め、私は「あんぽんたん」は関西弁だと大論争になった。 おかあさんは「だって、学校の先生があんぽん、あんぽん、つかって…

№1782 文書提出命令

№1782 文書提出命令 弁護士の力からすればいろいろな文書を入手できるんじゃないかと考えている人は少なくない。しかし、実際には弁護士には強制力をもった調査権限がないためどうしても限界がある。 私たちが調査できるとすれば、文書提出命令ぐらいだ。米…

№1781 何をやらないか!戦略の秘訣

№1781 何をやらないか!戦略の秘訣 マイケル・ポーター「競争戦略論Ⅰ」(ダイヤモンド社)91ページ、トレードオフの考えは実に感動的だ。実にわかりやすい。 ポーターはオペレーション効率は戦略ではないと言い切る。効率は重要だがそれだけを追及していたの…