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№1825 JAZZと「青」

№1825 JAZZと「青」

 最近、友人が「マイルス堪能中!」とフェイスブックに載せた。写真もあって、マイルス・デイビスのレーコードアルバムジャケットが写っている。マイルス・デイビスなんてほんと懐かしい。

 京大に入学したものの3年生ぐらいのときに、すっかり大学についていけなくなってしまった時期があった。授業に出てもなんだかさっぱり分からず、寝てばかりいたし、行くところがなくて、ジャズ喫茶に行ってはろいろものを書いたりしていた。
 
 自分の生きる方向が見えなくて、私にとってはかなり苦しい時代だったように思う。
 そんな中、マイルスのカインド・オブ・ブルーは私にとっては強い精神的な支えだった。カインド・オブ・ブルーの強い緊張感に「青」ということばを当てはめていた。

 この「青」という言葉にはずいぶん惹かれた。

 「わたくしといふ現象は
  假定された有機交流電燈の
  ひとつの青い照明です。」

 宮沢賢治春と修羅」に、私はなんとなく自分を重ね合わせていたものだ。おそれおおいことに)

 「いかりのにがさまた青さ
  四月の気層のひかりの底を
  唾(つばき)し はぎしりゆききする
  おれはひとりの修羅なのだ」

 結局、うまく整理がつかないまま司法試験にいどんだのだが、今から思うとこの時期、自分を信じようとあがいていたように思う。自分を信じる強さをほしがり、心の奥底に潜む青い緊張に自分の天命を読み取ろうとしていたように思う。

 マイルス・デイビス「カインド・オブ・ブルー」

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