名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

2015-01-01から1年間の記事一覧

№1693 自由主義をめざす中国

№1693 自由主義をめざす中国 だいぶん中国語が読めるようになってきた。最近、2015年国務院改革委員会関係の通達を読んだ。「経済体制改革を深化させるための重点作業意見にに関する通知」(深化经济体制改革重点工作意见的通知)と題する国務院通知は中国経…

№1692 ナレッジ・マネジメント 知識の整理

№1692 ナレッジ・マネジメント 知識の整理 経済社会の荒波の中で生き残っている企業はそれなりに差別化を果たしてニッチを獲得している。差別化の源となる知識や情報は企業にとって大切な財産だ。 こうした知識は、たとえばマニュアル化できる技術だったり、…

№1691 中小企業連携、水平戦略の重要性

№1691 中小企業連携、水平戦略の重要性 マイケル/ポーターの「競争優位の戦略」(ダイヤモンド社)もだんだん終盤に入ってきて、多数の事業単位を持つ企業の水平戦略という部分の勉強に入っている。巨大企業はたくさんの企業の集合体みたいなところがある。 …

№1690 ネット炎上の価値

№1690 ネット炎上の価値 ネットで炎上して佐野研二郎さんのエンブレムは撤回されてしまった。ネット炎上で激しく攻撃された言えば小保方さんを思い出してしまうあの時もすごかった。しかし、ネット炎上は普通にあるとは言わないが、珍しいことではない。イン…

№1689 企業間の水平戦略

№1689 企業間の水平戦略 マイケル/ポーターは事業単位(business unit )の相互関係(corporate strategy)について論じている。企業が多角経営に乗り出す場合の有効性とその実現方法がテーマだ。多角経営することで多角的な分野から利益をあげることができたり…

番外 ライザップ、やってみたいけど

番外 ライザップ、やってみたいけど 8月、アメリカに8日間、上海に5日間、経済力1位、2位の大国で過ごしたが、やたらと食べた。中国は「欢迎光临」ということで中国的食事と飲酒でへろへろだった。おかげで、わずか3週間で4kgも体重が増加し、せっかくのダ…

№1688 会社乗っ取りはこんな具合

№1688 会社乗っ取りはこんな具合 テレビドラマではハゲタカのような連中が会社乗っ取りを企てるシーンが出てくる。愚かな経営者が倒産を免れたい一心で判をつき、会社を乗っ取られてしまうようなシーンだ。こういう状況は弁護士を長くやっていてもなかなかな…

№1687 考えながら冒険する。リスク選択・回避の同居

№1687 考えながら冒険する。リスク選択・回避の同居 リアル・オプション選択という言葉がある。事業計画には必ず不確実性が存在する。私たちはこれをリスクと呼んだりしているのだが、リスクの中にはチャンスがある。もちろん、損失もある。リアル・オプショ…

№1686 不動産と暴力団

№1686 不動産と暴力団 不動産の売買や、開発に暴力団が絡むことが少なくない。売買にしろ、開発手続きにしろ、不動産に関連する契約では委任状が多用されるため、委任状が乱用されてしまうからだ。 また、不動産案件では抵当権の実行や強制執行など、「競売…

№1685 人魚

№1685 人魚 人魚と言えば、アンデルセンの人魚姫だ。陸にあこがれ、愛に生きた美しい乙女だ。デンマークに行ったとき、有名な人魚姫の像を見てきた。かわいかったな。マーメイドという言葉にはとても詩的な響きがある。 海の王ポセイドンなども時々下半身は…

№1684 企業相互関係から生まれる魔法の正体(シナジー効果)

№1684 企業相互関係から生まれる魔法の正体(シナジー効果) 愛知中小企業家同友会には経営相談室というのがあって、弁護士、税理士、社労士、コンサルタントなど専門家が会員向け相談活動を行っている。専門家の立場から同友会に貢献しようというもので、中…

番外 家族ライン、35年前のお父さん

番外 家族ライン、35年前のお父さん 大学時代の同窓生から学生時代の集合写真が送られてきた。司法試験の受験を始めた頃で、少年院に見学したときのものだ。本当に懐かしいということで、家族ラインに載せた。 お父さん: お父さん。23才。どこにいるでしょう。…

№1683 暴力団がらみのトラブル対処法

№1683 暴力団がらみのトラブル対処法 山口組の分裂騒ぎがあって、名古屋もなんだか騒がしい。 弁護士を長くやっていると暴力団がらみの事件を取り扱わなければならないことがある。会社としてはこの問題は放置できないし、絶対に芽を摘み、つけいる隙を与え…

№1682 IT業界はこれに注意!

№1682 IT業界はこれに注意! 私の実感ではIT業界は依然急速に伸びているように思う。しかし、この方面の事業はもともと資本が必要ないため、次から次へと企業が湧いて出ている。一定規模以上の企業と結びついたり、メンテナンスできる企業が蓄積している企業…

№1681 あとで困る、ずさんな株式管理

№1681 あとで困る、ずさんな株式管理 株式管理は中小企業でも無視できない。むしろ、大量に株主が存在する上場会社よりも重要だ。でも、中小企業の多くは株式管理に無頓着だ。 たとえば事業承継にあたっては株式を誰にどのように配分していくかは決定的な意…

№1680 起業家精神にあふれた研究者

№1680 起業家精神にあふれた研究者 中小企業にあっても最近は大学などとの連携して成功を収めている例も少なくない。独自の先端技術をもって国際展開する企業はグローバルニッチトップ企業などと呼ばれているが、こうした中小企業でありながら高技術によって…

№1679 自然保護活動の楽しみ

№1679 自然保護活動の楽しみ わたくしの事務所では環境問題にも取り組んでいる。特に自然生態系といった自然保護分野に関心が高い。 自然というと人間の生活と切り離されて議論されることが少なくない。自然と人間、あるいは自然を破壊する人間というように…

№1678 事業承継,親子でも他人と思え

№1678 事業承継,親子でも他人と思え 事業承継問題が多くなっている。新経営者が事業を刷新しようとしたところ旧経営者が「そんなはずではない」「伝統が失われる」と争うということはけっして珍しいことではない。大塚家具事件や,ちょっと前の赤福事件は大…

№1677 おもしろそう,インバウンドマーケッティング

№1677 おもしろそう,インバウンドマーケッティング インバウンドマーケティング(Inbound Marketing)のコンセプトは「オンライン上のコンテンツを利用して潜在顧客を企業上のウェブサイトに誘導し,その企業のマーケッティングの刷新を後押しする」というコ…

№1676 税務上、収益の帰属は個人か法人か?

№1676 税務上、収益の帰属は個人か法人か? 個人の収益を法人の収益だとしたり、その逆があったり、税務上収益の帰属はしばしば問題となる。最近、個人事業として行った不動産取引を法人取引であるかのように偽り、収益をごまかしたとして刑事事件となったが…

№1675 夢のようだったサンフランシスコ

№1675 夢のようだったサンフランシスコ 長男ひーちゃんは社会人,長女はーゃんは大学院生,次男なーちゃんは大学生だ。みんな浪人しているのではあしかけ8年間大学受験を経験している。みな下宿生活なので今は夫婦だけの生活になった。 私たちは,なーちゃん…

№1674 部品欠陥問題は最初が肝心

№1674 部品欠陥問題は最初が肝心 電磁弁の欠陥によって低温ブライン(冷却媒)循環装置に冷却媒漏れが生じたとして、メーカーが部品メーカーに対して5000万円ほど請求した事件があった。この事件では電磁弁という部品に欠陥があったといえるかどうか、当事者…

№1673 法的紛争の天王山

企業同士の紛争が生じる場合、確かに戦争に似たところがある。経営権の所在を争ったり、大きな金額の請求がかかったりするような場合には企業家生命にかかわる大問題になる。打つ手も多岐にわたり、刻々と変化する情勢に対して、手を打っていくことになる。 …

№1672 企業経営が科学的であるということ

№1672 企業経営が科学的であるということ 8月号のハーバード・ビジネス・レビューでは「営業」と特集している。ハブスポットのCEO、マーク・ロバージの記事が面白かった。彼は「報酬制度は業績拡大の最大のツールである」と述べている。 ハブスポットはイン…

№1671 代替品と新しい発想

№1671 代替品と新しい発想 従来の商品に対して代替品が見つかることで、新たなビジネスチャンスが広がる。これまではタイプライターだったが、ワードプロセッサーがとって変わった。「ワープロ」は電気的信号によって文字を生み出す点でそれまでにない発想だ…

№1670 刷り込まれた音楽

№1670 刷り込まれた音楽 わたくしが初めて洋画を友達だけで見に行ったのは中学校2年生だった。なんと「小さな恋のメロディ」を観にいって、ものすごく感激した。映画に出てきたトレシー・ハイドなどはすっかり好きになってしまい、なぜか同級生の女子に重ね…

番外 初めてじゃないよ

番外 初めてじゃないよ 暑いせいか、籠橋ファミリーのLINEではどうでもいい話が飛び交っている。どうでもよすぎて、ネタにならないな。 次男なーちゃん: おかあさん: 初めての料理だそうです。 なーちゃん: 初めてじゃないよ ww 長男ひーちゃん: 男飯っ…

№1669 企業法務って修羅場かな?

№1669 企業法務って修羅場かな? 弁護士の業務は平時にあっては法律相談とか契約書の点検だとか、リーガルリサーチとかなんとく学者めいたところがある。裁判の場合、法廷そのものは相手方や裁判官を相手にしているので、法律上の理屈がどこまで通用するかが…

№1668 無駄にCSRをしていませんか?

№1668 無駄にCSRをしていませんか? CSR(corporate social responsibility)は企業の社会的責任と言われている。大企業では企業紹介や投資家向けのパンフレットにCSRのことが触れられていることが多い。中小企業もでもCSRを意識した企業経営をしているところ…

№1667 システム開発契約のあり方

№1667 システム開発契約のあり方 どんな契約書でもそうだが,当事者双方の取引の実態を正確に整理して反映していく。不確定要素は「リスク」と呼ばれ,リスクに対して紛争解決の方式を定めておく。このリスクからくる責任をどちらがどれだけ負担するかという…