名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

№264 中小企業と大企業

№264 中小企業と大企業
 中小企業の社長の話を聞いているとみんな生き生きしている。社長は社員に対する責任があるからどんなときでもリーダーシップを発揮しなければならない。

 特に,新しい企業はそうだ。自覚的に生き生きしているうちに,本当に生き生きした人格に成長するのだろう。

 顧客だって,腐った魚のような店には来ない。いつも新鮮な感じがいいに決まっている。

 ところで,中小企業家の社長はいつも社員の動きを考え,いつも顧客の動きを考え,事業を維持,発展させようとしている。これは大企業の社長もよく似ている。顧客の動きを考え,市場のニーズにあった商品を売り出している。いったいどこが違うのだろうと思う。

 私の事務所は全国展開をねらっている。私の事務所は人権擁護を理念に掲げている。人権擁護活動が全国にできることを夢みている。

 全国展開を行うためにはどうしたらいいだろうか。法律事務所が大企業化することはできるだろうか。
 課題は3つあるように思う。

 一つは,組織だ。組織を構築し,それに見合った人材を養成できるかというところにある。それは全国どこでも同じ水準を維持できるだけの単純さと統制システムを作り上げることだ。全国に単純な組織の法律事務所ができあがり,全国的に水準が維持されるように統制されるシステムだ。

 もう一つは利益を得るシステムが単純でどこでもできるという構造を持つことだ。
 法的相談は地域ごとの個別課題はあるにしても,基本的に全国共通だ。どんな弁護士がやっても高い水準の処理ができるというシステムができるはずだ。うちの事務所の場合,事件処理は「顧客が自分の判断で解決したと満足できるか」という基準だ。

 最後は,全国的であるだけ,高い水準となるという点だろう。当事務所は環境分野ではあるが,全国でもトップレベルであることは間違いない。我々は全国水準を知っている。中小企業法務にしろ,交通事故にしろ,全国の最先端レベルの弁護ができる。全国組織の中央に高い情報や高い能力のスタッフを配置して,組織全体の水準を上げていくことが必要だ。