名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

№5 私の中小企業像

 1999年中小企業基本法が改正された。この改正は我が国の中小企業観を大きく変えるものであった。以下は第3条である。この目的は中小企業独自の社会的役割を認容し、健全な競争中で企業は発展し、公益性を持つという考えである。私としてはこの考えに賛同したいと思う。しかし、ここでの中小企業像はシリコンバレーのようで殺伐としているかも知れない。中小企業は地域的連携のなかで友愛があり、正義が発揮されるという視点が必要かも知れない。また、大企業との緊張関係、大企業社会での不公正な競争も忘れてはならない。

「第3条 基本理念
中小企業については、多様な事業の分野において特色ある事業活動を行い、多様な就業の機会を提供し、個人がその能力を発揮しつつ事業を行う機会を提供することにより我が国の経済の基盤を形成しているものであり、特に、多数の中小企業者が創意工夫を生かして経営の向上を図るための事業活動を行うことを通じて、新たな産業を創出し、就業の機会を増大させ、市場における競争を促進し、地域における経済の活性化を促進する等我が国経済の活力の維持及び強化に果たすべき重要な使命を有するものであることにかんがみ、独立した中小企業者の自主的な努力が助長されることを旨とし、その経営の革新及び創業が促進され、その経営基盤が強化され、並びに経済的社会的環境の変化への適応が円滑化されることにより、その多様で活力ある成長発展が図られなければならない。 」