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№2262 共に幸せにならん

№2262 共に幸せにならん

株式会社アサプリホールディングス
 盛和塾三河の自主例会に参加し,株式会社アサプリホールディングス社長の報告を聞いた。同社では「経営理念の共有」「見える化による経営管理」「M&Aによるマーケットの拡大」をバランスよく行い事業展開し成功を収めてきた。

アサプリホールディングスの経営理念
 アサプリグループの経営理念は①「社員全員の幸せを追求する」「お客様のお役に立つ」というシンプルなものだ。①,②はほとんど同じ価値を持つが,若干社員の幸せが上なのだそうだ。

 この会社はアメーバ経営の思想を取り入れ,徹底した「自主管理」とも言うべき企業運営を図っている。注文,製作,納品,それをささえる総務,経理といったバックヤードをそれぞれ経営体とみて,収支を考え常に利益を出すようにするというのがアメーバ経営の基本だ。そこでは営業は売上の追求ではなく,利益の追求となる。

徹底した見える化
 このアメーバ経営は徹底した「見える化」によって支えられる。事業の今の状態が把握され,今より先の次の行動を決めていく。過去の数字よりも今の数字,反省するための数字より先を決めるための数字が重視される。この数字を基幹システムによって見える化しているという。この見える化の実践は,トヨタから学んだものだそうだ。同社はなんと日時決算を実践している。

すべては「全社員の幸福」のために
 アメーバによる「自主管理」,「見える化」による管理会計,これらは「全社員の幸福」という経営理念の共有なくしてありえないのだそうだ。この会社では人事考課にあっては誰かが損をして誰かが得をするという方式はとらない。目標は人の高みを目指すもので,ノルマは人を責める道具でしかないという。

すぐれた経営者は「ノルマ」がきらい?
 盛和塾では成功事例の報告を受けるのであるが,「ノルマ」という言葉を嫌う経営者が少なくない。これはけっして偶然ではないように思える。社員全員の幸せとは利益が還元されるばかりの話ではない。仕事を通じて人生の高みを実現しているという実感こそが人を幸せにするからだ。仕事をすれば自分は幸せになると実感すれば仕事も伸びる。仕事が伸びれば利益もあがる。

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