名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

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№387 あるメールのやりとり

№387 あるメールのやりとり
(中小企業法務)

 金融に関する相談は結局のところ、数値をいかに的確に示すことができるかである。多くは税理士さんに入ってもらっているのだから、それを活用するべきである。しかし、相談のほとんどは一人で悩み、データも作れないまま金融機関と相談してははじかれ、だんだん自信を失っていくというパターンだ。

 せっかく、顧問の税理士もいるだから、大いに活用すべしである。今の情勢からすれば、きちっと数値を出せれば、何とかなる可能性が高い。強い交渉力というのは、データの量で決まる。がんばれ社長。

 今回は守秘義務に反しない範囲で、ある企業とのメールのやりとりを紹介したい。

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お世話になります。
○○では親身なご対応をいただき誠にありがとうございました。
その後の経過についてご報告させていただきます。
当面の資金については、・・・・・・を利用してしのぐ予定でおります。
また、○○金融機関に相談したところ、以前のような門前払いではなく、今後の事業計画(固定費の削減・今後の事業(特に新規事業)の見通し)次第では検討できるとの回答をもらいましたので、現在税理士の協力を得て事業計画を作成中で、来週早々に持ち込む予定でいます。
また、並行して▽▽金融機関向けの資料も作成しておりますので、追って折衝に出向く計画をしております。
今後の経過についてもご報告させていただきます。また、勝手ながらご支援いただきたいことが発生しましたらご相談させていただきますので、今後ともよろしくお願いいたします。

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早急に手を打つ必要がありますから、○○からの一時の補給で一息ついている余裕はないかもしれません。
税理士さんの協力関係ができたのはよかったですね。
あれから、私の方で調査したところによると、▽▽金融機関では、・・・・があっても貸し出すことがあるということでした。
尚、本件ではすでに借金ができているということは、営業自体に問題があるように思われます。ここでの根本解決をお勧めします。事業計画について、お仲間に集まってもらい、積極的に意見を聞かれてはどうでしょうか。人に話すと自分の考えが発展しますし、決意もかたまるものです。

弁護士 籠橋隆明