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№288 日本理化学工業

№288 日本理化学工業
 愛知の中小企業家同友会の企画で「日本でいちばん大切にしたい会社」の著者、坂本光司氏の話を聞いた。

 6000社ほどの聞き取り調査を行ったというだけあって、さすがに圧巻の講演だった。

 テレビで有名になった日本理化学工業の紹介もあった。

 日本理化学工業はチョークを製造販売する典型的な中小企業だ。しかし、会社の重度知的障がい者雇用率は50%に達している。最低賃金免除の申請もない。同社が障がい者を採用するよういなったのは50年前のということで、その経過は涙が出るほど感動的な話だった。

 障がい者雇用が始まったのは昭和35年だ。養護学校の教員の再三の要請に断り切れず、体験的に障がい者を2週間受け入れたのがきっかけだった。体験期間が終わるとき、社員が自分たちが支えるから2名を受け入れてほしいと社長に頼んだのだそうだ。

 以来、障がい者が働けるよう、会社を工夫し、運営発展してきた。社員が会社を愛し、誇りに思って働いている。会社では生産方式の工夫、商品開発と工夫され利益を出し続けているということだ。

 会社が社員を大切にし、大切にされた社員は一生懸命働き、企業が発展する。企業が発展することで社会に貢献する。なんだか当たり前のことだが、いまさながら我が事務所はどうだろうと考えさせられた。

 利益を上げるだけの会社にはなりたくないものだ。