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№251 不況下の工夫

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№251 不況下の工夫
 奈落のような不況は相変わらず中小企業を襲い続けている。
 大手スーパーは物量にものを言わせて値下げ販売を行い,それができない中堅スーパーは敗退,倒産の危機にさらされている。中堅スーパーは「市場(いちば)」から発展したものが多い。地域密着型経営の店舗がつぶれていくのは地域文化の崩壊につながる気がする。

 不況下,どの企業もこのままではいけない。何かしなければならないといろいろ考えているのではないだろうか。すでに,経費などの削減,合理化は限界になっていることだろう。
① じっと耐える。
  仕事がないことはしかたがない。社員は暇にしている。しかし,この状況を積極的にとらえて普段できないことする。例えば,社員教育だ。人材を教育し,来るべき春に大ジャンプできるよう力を付けていく。例えば,社員に顧客まわりをさせて,顧客の我が社に対する要求を丁寧に拾い上げていく作業をする。淵に潜む竜のように,じっと耐え,ある日,突然に天に昇っていくのだ。
 
② 徐々に変化。
  これまでの仕事を整理して,仕事上のこぼれ落ちがないか検討する。それまで,利益を生まない,利益が小さいとして切り捨ててきた分野はないだろうか。切り捨ててきたもの根強い需要がある場合もある。例えば,これまでインターネットによる小口販売を怠ってきたが,工夫次第では無視できない利益になるかも知れない。隠れた需要を見いだし,ここを工夫するれば,新たな事業展開が生まれるかも知れない。根強い需要は小さくても集めれば大きな利益だ。塵も積もれば山となる。積もる方法にアイデアを創出する。

③ 大きく変化
  全く,違った分野に仕事を展開する。本当にこんなことが可能だろうかと思うのだが,それまでのノウハウを生かして,思いもよらなかった事業展開があるかも知れない。農家は生産だけだったが,実は産直を通じて,直接レストランの経営をすることで販売者になるかもしれない。産直の運送のノウハウは,農産物専門の運送業の事業展開を可能とするかも知れない。それは農業者ではなく,販売業であり,運送業であったりする。