名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

№252 「地域」を研究テーマとする。

№252 「地域」を研究テーマとする。
 私が所属する中小企業家同友会ではいろいろグループを設けて勉強を行うことがある。今回のグループは金型業,印刷業,鉄工業,運輸業,保険代理業,コンサルタント,税理士,その他と多彩なメンバーがそろっている。さすが異種業種交流団体だ。

 今回私達の研究テーマは「地域」だ。中小企業はどんな企業でも地域的な存在である。全国的な存在であれば,それは大企業だからだ。厳し不況下で「地域」志向は活路を開くことができるだろうか。

 ところで,一口に「地域」といってもいろいろだ。
 業種,事業規模によって「地域」の意味が違う。商店街であれば地域は商店街に集まってくるお客さん達が住んでいる範囲だろう。福祉関係であれば,ローカルな行政単位かもしれない。全国配送する運輸業であれば地域は発注元の企業の範囲であろうし,社員達の住んでいる範囲ということになるかもしれない。「地域」というのは簡単だが,企業の多様性に応じて,意味の違いがありすぎる。

 そこで,今回は地域を考えることによって新たな需要を獲得できるかという点にしぼろうかと思っている。つまり,お客さんをどこから引っ張ってくるかということだ。

 もっとも,引っ張ってくるという考えは不遜かも知れない。企業にとって「利益は結果であって,真の目的は企業の存続発展にある。」という考え方が一方にある。顧客に感謝されて,自社も顧客に感謝し,企業の持続性が確保されるという関係は,単に利益で結びつくという以上の内容を持っている。