名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

№1531 ハト

№1531 ハト

 今日は久しぶりの休みなので近所の公園に来ている。このエッセイも公園で書いている。子どももいないのに一人で公園にいるのも久しぶりだ。まるで失業したおじさんのようだ。

 公園には何人もの子ども,公園の樹木,池,そして秋の日差しの中で秋の風が吹いている。ハトが公園に落ちている木の実か何かをあさって動き回っている。

 ハトは二足歩行なのでが,歩く方法はスズメと違う。スズメのような小鳥タイプは日本そろえてぴょんぴょん跳ねて地上を移動するが,はと頭を振りながら二足で歩く。鶏などもこのタイプだ。おそらく地上の食物を拾ってあさるタイプは二足歩行の方が効率がよいのだろう。

 二足歩行で面白いのはセキレイの仲間だ。セキレイは小鳥ながら二足で歩く,というか走る。これも地上の虫を狙うにはちょうど良いのかも知れない。変なのはカラスでカラスは二足で歩行もすれば,両足でぴょんぴょん跳ねたり両方を使う。考えてみればコンドルもそうだったような気がする。地上の死肉をあさったり,小動物を狙う鳥には両方あった方がいいのかも知れない。

 生物の世界で不思議なのはいろいろ違いがあっても生き残っていることだ。本来最も効率の良い形で生き残るべきなのであるが,一つの形に収れんしていない。いや違う,目の構造とか脳の構造とか,性があるとか,遺伝子の仕組みであるとかは生物に共通している。これは生き残る上でもっとも適しているため一つの形で収れんしている。

 ともかく,生態系の多様性は人間社会の多様性に引き写せることがたくさんあって,哲学的であるし,自分の生きる意味を教えてくれるところがある。自然は私たちに生きている以上必ず人には役割や意味があることを気づかせてくれる。そして,自分を疑わず生きていくことこそが自分の役割であると気づかせてくれるところに大きな功徳がある。