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№321 一人でしょい込まないで

№321 一人でしょい込まないで
 私の性格上、自分で全てを決めなければ気が済まない。
 あるいは他人はそこまで考えてくれないだろうなどと思うことがある。
 しかし、「一人でしょい込まないで」の一言が人に相談する勇気や、新しいアイディアの源泉になったりする。人間というのは不思議な動物だと思う。

 昨日は中小企業家同友会での現場視察が行われた。私も企画を担当しているのでなんとしてでも成功させなければならないという気負いがあった。企業経営に比べれば、企画の実行はたいしたことはないのだろうが、責任者としてはかなり気をつかう。

 自分のアイディアがよい企画となるかというのは自分の才能やセンスが試されている、自分こそが最良の企画を実現するという変な気負いが生まれてしまう。昨日の視察から講師の人となりや、企画での講師の役割をイメージしなければならないのだが、けっこう難しいことが分かった。

 その日はいろいろ悩んだいたところ、明らかに困っているなと言う様子だったのだろう。同友会の仲間に、「あんまり一人でしょい込まないでみんなに相談してみたら」と、言っていただいたので、そうかと思って、帰りのバス内で相談をしてみた。

 そしたら、いろいろな意見が出て、やっぱり相談してみるものだと改めて思った。難しかろうが何であろうが、すぐに役立つものだろうが、そうで無かろうが、前向きな姿勢から生まれる何らかの感想、意見、つぶやきは次を考える重要なステップになる。50のアイディアがあって、初めて1つのいいものが生まれる。全体を見渡せるようなひらめきも生まれる。

 この日は中小企業問題の研究者にも参加していただいたので、大学の先生からも意見をいただいた。研究者はさすがにいろいろ問題点を整理している。

 人の意見は必ず参考になる。それも単なる人ではダメで前向きの話からくる人の意見が必要だ。こんなことは結構当たり前の話だし、職場でもみなに指示しているのだが。この「一人でしょい込まないで」というのは大切な言葉だ。