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№1229 経営学は役立つか?

№1229 経営学は役立つか?
 前から思っていたのだが、最新の経営学は目新しさばかりで何が本当にいいのかわからないとか、切り口が多すぎて何もかも考えるわけにはいかないとか、成功企業を後追いするだけだとか、いろいろ思うところがあった。

 こうした経営学の現象は「戦略サファリ」と呼ばれているのだそうだ。あれやこれやといろいろな理論がひしめき合ってる様子を「サファリ」と表現しているらしい。

 確かに経営学の理論は古いテーマに別の切り口を提起したり、排撃したり、逆転の発想を打ち出したりとすることで、自らの正当性や学問的創造性を打ち出しているところがある。これは別に経営学に限らないが、経営学の場合、かなりお手軽に問題提起がされているような気がする。

 私の場合、経営学には全くシロウトだが、できるだけ経営学のエッセンスに触れたいと、少しずつ勉強している。私に限って言えばこんな効用がある。

1. 事業の基本枠組を作ることができる。
  経営学の基礎的な理論を勉強することで、自分の経営や顧客へのアドバイスを確かにすることができる。例えば、キャリアシステムという勉強をすることで、我が社の組織のあり方、人材の育成のあり方を検証することができる。

  キャリアシステムとはこちら → http://blogs.yahoo.co.jp/lawyerkago/37246490.html

2. 頭を柔軟にすることができる。
  様々なビジネス理論を知ることで、視点を多く得て、頭を柔軟にすることができる。例えば、オープンイノベーションという考えを知ることで、企業連携の中にイノベーションを見いだすという発想を膨らますことができる。


3. 経営理念に質的高さをもたらすことができる。
   専門分野のレベルを知ることで、自分のビジネス感をより高度に鍛錬することができる。例えば、理論通りの平均的な経営では利益は得られない。常識とは違う経営スタイルが必要だと言う時、実は、型破りの方が理論通りかも知れない。実は型破りは新しい理論の幕開けかも知れない。こうした経営理念に対して懐疑し、さらに高見を目指すためにはやはり学問的な水準の高さを知ることが役立つ。