№2280 やってくれたな カラス君
やってくれたな。カラス君。
明日ゴミを出すつもりで玄関にゴミ袋を置いておいたらカラスにやられた。玄関前はバナナやミカンの皮,捨てた肉じゃが,エンドウ豆,キャベツ,プラスチックゴミと見るも無惨に一般廃棄物(法律の世界では家庭ゴミを一般廃棄物と呼びます)が散乱していた。肉類はきれいになくなり,野菜類とプラスチックが散らばり,見てられない。塩からはどうも苦手らしい。やってくれたな。カラス君。
おかあさんごめんなさい。
「だから,あそこにゴミバケツがあるじゃないの。主婦の間では常識よ」
「もう,いつも苦労しているんだからちゃんと捨ててね。」
「わたしなんか,ゴミネットを二重にしててもやられることもあるんだから。主婦はほんと気をつけてるのよ」
と散々だ。
「わかりました。かたづけておきます。」
「ちゃんと,水で流しておいてね。」
「わかりました。」
かしこいよね。カラスって。
そういえば,ベランダにカラスが止まっていていやに近づいてるなとは思っていたんだよね。もともと森林に住んで,死肉をあさるカラスは,臭いだけでなく,樹上から目で食物を見つけようとする。都市はこの上からみつけて探すという構造に似てるんですね。
カラスは鳥の中でも格段にイマジネーション能力が発達しているらしい。ネコぐらいの能力はあるかもしれない。見て,想像し,餌をあさる。
えっ,またやってきた
「ちょっと,カラス来てるわよ」
窓からそっとのぞくとカラスが残ったゴミはないか探して玄関前を闊歩している。
「ほんとだ,あっ,1羽じゃない。3羽だね。あそこね,じゃこが石のでこぼこでどうしても拾えなかったところだから,この際カラス君たちに片付けてもらおう。」
「ほんと憎たらしい。池の水飲んでるわよ」
「金魚がいなくなったのはカラスのせいかもしれないね。」
カラスは憎らしい
カラスは野生動物と言えば野生動物だ。すっかり都市住民になっているが,窓越しに近くでみるとけっこう面白い。玄関前まで来て悠然と二本足で歩く姿を見てると,確かに「憎たらしい」の言葉がぴったりだ。
知ってますか,二本足を互い違いに歩く鳥と,両足でぴょんぴょん移動する鳥とがあることを。カラスは両方できます。どうでもいいですけどね。
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