№2259 「偽らず」のブランド力
2018年11月号「広告会議」
2018年11月号「広告会議」のテーマは「社内コミュニケーション」だった。広告と社内コミュニケーションというのは,内側と外側ということで,なんだか違う世界のような気がするのだが,実は違わないのではないかというのが特集の問題意識だった。
顧客は広告で虚像をみせられる?
広告は顧客に夢をみてもらい,顧客は商品に価値を与える。顧客が商品を通してみた世界は夢の世界ではないか。
しかし,企業が持続的に発展し,顧客に支持され続けるためには企業の使命(ミッション)を顧客が理解し,好意を感じ,尊敬する場合ではないだろうか。だとすると広告,ブランディングは企業の使命を正確に表現するものでなければならない。
会社のミッションとブランドは一体であるべきだ
個々の構成員が使命を理解して自分の人生の課題の一つして活動するとき,企業の使命は現場に合わせて発展していく。ブランティングが企業の使命を表現するものであるならば,社内の仕事に対するあり方の問題と密接に結びついていることは自明のことだ。
広告会議の記事のおもしろいセンテンス
今回の特集の意図は明確だ。仕事と人生が重ね合う,働く人が企業に感じる本当の価値が対外的にも優れたブランド作りになるはずだというものだ。
■クリエイティブディレクター,コピーライターの大岩直人さん
「クリエイティブを自分ゴト化すれば社内はもっと活性化する」
依頼を受けた社内で自分たちのブランドイメージを語ってもらい徐々に企業ブランドを言葉にしているという作業をしているそうだ。
「このようなワークショップは,インナーの活性化になると同時に自分たちが考えた表現がそのままアウター広告になる体験をもたらし,企業のコミュニケーションとアクティベーターの一体化を実現します。」
■クリエイティブディレクター原野守弘さん
「SNSなどを通じて,お客さま・社員・メディアなど,さまざまな立場の人が情報を共有し指摘し合うことのできる現代は,ブランドを(綺麗ことばかり話す“裏声”ではなく)“地声で”語らなければいけない時代なのです」といい,よいも悪いも全て正面から取り上げて企業価値が持っている本当のよさを打ち出す姿勢が必要だという。
名古屋E&J法律事務所へのお問い合わせはこちら