№2147 統計は商売のイロハのイ
この本ではプロセス分析とか、回帰曲線とか、パレート図とかいろいろ統計学的な分析手法がごくごく簡単に紹介されているので、私のような門外漢にはありがたい。詳しく知る必要はないが、エッセンスぐらいは知っておく必要がある。
第3章では「間違った数値化」として、いくつかの注意事項を述べている。
注意その第一
数字の単位や定義を正確にすることが重要だ。「孫社長は、曖昧な数字を絶対に見逃しません。」
たとえば、携帯電話の「解約率」という統計データ出た場合、解約率の定義が明確でないと何を統計したのかさっぱりわからないし、思わぬ落とし穴がある。定義が明確でないとそもそも入力に際して、幅ができてしまい、意味がなくなる。
注意その二
「分け方」が大切。
筆者はライフタイムバリューという考え方を重視する。つまり、一人の顧客が生み出す価値を長い目で分析せよと言っている。一時的な衝動買いの人もいれば、長く付き合ってくれる人もいる。これは事業戦略を組むうえで、どのようなお客様を対象としているかをどこまで正確にしているかによって決まる。
統計処理も一時の売り上げだけで分けていると、この顧客の質の違いが出てこない。戦略を目標を明確にし、「まずはゴールを明確にし、そこから逆算して必要な数字を計測する」という戦略思考が大切だ。
注意その三
時代の変化にあわせて、統計方法も変えていく必要がある。
インターネットが急速に発達し、顧客の動態も大きく変化している。どこから顧客が来ているか我々は十分注意する必要がある。
たとえば、漠然とウェブサイトから来ていると思って統計処理してもだめだ。世の中スマホが発達して、パソコンを見ない人がほとんどになっている。こうしたウェブ文化の変化に対応して、スマホとPCをわけるとかいう具合に時代の変化や、会社の発展段階に応じた統計処理が必要だ。
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