№2115 雀
雀が属するスズメ目スズメ科スズメ属は鳥類最大の「属」なのだそうだ。アジアからヨーロッパに広く分布している。そういえば、ベルリンに行ったときにスズメがいたな。
私の場合、スズメというとスズメ取りの思い出ばかりだ。軒先にある巣からひなを取ってきたり、鳥もちで捕まえたり、米をばらまいてとったりしていた。もちろん飼うのだが、ひななどがはかわいそうに死んでしまった。
雀の子は夏などには巣から落ちてしまうことがあるが、かわいそうだなとど思ってはいけない。ほっとけば親鳥が連れ戻しに来る。子供の私はそんなことは知る由もなく、スズメを捕まえたと大喜びで家に持って帰ったものだ。
名古屋では雀を食べる。今ではすっかり減ってしまったが、焼き鳥屋などにいくと雀を開いたものを出してくれる。頭もついたまま焼いているのでびっくりする人もいる。しかし、これがうまいだな。骨もがりがり食べて、こうばしい。大須の角屋は有名だ。
雀はよく踊る。
北斎漫画に「雀踊り」があってぱらぱら漫画のようになっている。歌舞伎にも「雀」をつけた名前が出てくる。新橋の芸者さんにも「寿寿女（すずめ）」さんがいてとても美人だ。古典落語にも「抜け雀」という話が出てくる。「おてもやん」に出てくるのは雲雀。「スズメの学校の先生は・・・・♪」なんて歌ってた。なんとなくかわいくて、庶民的で、ピーチクパーチクやっているやっている感じだ。
北斎雀踊りの動画
「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」と始皇帝時代に言った人があって、小さな鳥に大きな鳥が持っている力量ははかりきれないと言ってたそうだ。スズメはどうでもいいものの意味でも使われることがあって，スズメノテッポウ，スズメノエンドウ，スズメノヒエとか，いろいろ植物の名前に使われたりする。
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