№576 弁護士に求められるもの
自戒を込めて、弁護士に必要な基本的なことをまとめたい。
私たちは若い弁護士たちに何を言うべきだろうか。弁護士の品質というのは何だろうか。
【見通し】
当たり前だが、見通しの確実性は弁護士にとってとても大切だ。依頼者に楽観的にものを言ったりしてはいけない。一方で、悲観的にものを言ったりしてはいけない。あくまで正確が第1だ。過剰な期待は、たとえやむえない結果でも失敗だと写る。過剰に悲観的であるときは、弁護士は頼りなく考えてしまう。
【時間】
時間をとって遅れた報告よりも、不十分でも早期に報告することが必要だ。丁寧な報告は後ですればよい。
ビジネスマンであるならば、時間に正確であり、納期が確実であることが必要だ。どんなことがあってもジャストインタイムは求められる。
【細かいこと】
細かいことでも確実であることに手間を惜しんではいけない。製造メーカーはミクロの単位で品質を追究している。私たちも同じだ。誤字脱字といった基本中の基本もおろそかにしてはいけない。手間を惜しむことで小さな信頼を失う。自分一人でできなければ、できるアシスタントを利用する。
【常に全力投球すること】
力を抜いていると依頼者が思うと、ぬぐいきれない不信感が残る。そうなると何をやってもだめだ。あとで取り戻すことは難しい。全力投球は当然の前提だ。