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№482 ドラッカー概観

№482 ドラッカー概観
やっと、ドラッカー「マネジメントⅠ」を読み終えた。職場に行くまでの地下鉄社内で読んでいるのでなかなか進まなかった。細切れに読んできたので、全体像がよく分からなくなってしまった。ということで、少し整理してみたい。
1. ドラッカーの基本思想
ドラッカーの掲げる理想は多様な組織が展開する多様な価値観が展開する社会だ。こ多様な組織が滅び、展開することで常に価値が創造される。社会は多様で、モザイク模様のように美しく前進する。その根本にあるのは「自由」だ。
 
2. 事業(business)は価値を創造する。
事業は経済活動することによって価値を創造する。マネジメントは組織を方向付け、動かし、成果をあげる。成果をあげないということは組織が滅ぶということだし、成果をあげるということは組織が持続するということだ。そして、成果の尺度は「利益」であはあるが,「利益」は目的ではない。成果をあげるということは「顧客に支持されている」ということだ。このように、現実を動かさなければ意味はないという点で、実践こそが全てという思想だ。
 
3. マネジメントの座標軸(dimentions)
マネジメントというのは総合的なものであるが、組織の内、外に分けて考察できる。内にあっては「働き手に達成感を与える」必要があるし、外にあっては価値の創造が社会的な価値を同時にあわせもつことが必要である。
これは一つの目標のもとに内の活動と、外の活動は統合されていく。マネジメントにあっては目的、使命の設定が不可欠である。
 
4. 決断と責任
マネージャーは組織を未来に向かって行動させなければならない。経営資源について評価し、長期、短期のプランを見据えて、今を決断しなければならない。未来は常に不確かである。しかし、企業家は今を決断する。それは、責任ある決断であるが、十分なデータと分析にもとに行う、内外の関係者を納得させるだけの合理性を備えた決断がめざされるべきである。決断とは行動に結びついている点で責任と同じだ。
 
5. マネジメントを習得させるためのいくつかの問い。あげればきりがないな。
①「組織は戦略に従う」
②「利益」は活動を制約する要因である。
③企業の目的は顧客を生み出すことである。
④「顧客とは誰か?」「顧客は何を求めているか?」
⑤「自社の事業は何か?」
⑥戦略的プランニングは手法ではなくて責任である。
⑦戦略的プランニングは将来を念頭に置きつつ行う今の判断である。