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№364 誰でもできる

№364 誰でもできる
 起業して事業を大きくするためにどうしても人の教育が不可欠だ。

 すばらしいアイディアとバイタリティで事業を切り開いたとき、うまく行けば事業は倍々ゲームのように拡大していくこともまれではない。しかし、ある時期、事業者はこのまま一人でやるか、それとも人を使って事業を拡大するかを決断しなければならない。

 ある企業は、人を使うという決断をした。この請負業者は商品は非常に高品質だった。顧客にも有名タレントやプロ野球選手もいた。事業全体からすれば商品の品質管理については優秀なスタッフがそろえられ、仕事さえあればうまくいくように見えた。

 そこで、営業担当者をいかに確保するかがこの会社の課題となった。しかし、実際には投資はしたが営業マンは育たなかった。

 法律事務所は「営業」というものがないため、このあたりはよく分からないが、事業が大きくなるためには誰でも営業マンになれるような教育システムが確立する必要があるように思う。この会社の問題点は、営業が社長の職人芸のようになってしまって、その営業スタイルは能力が無ければできないような伝わり方になってしまったところのように思う。

 誰でもできる品質管理、誰でもできる営業、誰でもできる会計など、作業を定型化し、誰でもよい仕事ができる、こういうシステムさえできれば組織は大きくできる。

 私の法律事務所も、弁護士の能力に左右されず「誰でも良い仕事ができる」というサービス方式を生み出すことが課題になっている。それは、組織力の問題だ。