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№220 男と女 動物的男女の関係

№220 男と女 動物的男女の関係
 動物的な人間というと,何だか性欲がむき出しになるいやらしい人間という感じだ。実際,そんなやつはいる。
でも,人間は動物なのだから,男女の関係で動物的要素は当然どこかにあるのだろう。知り合いが妊娠すると,人間はやっぱり動物だったんだと改めて思ってしまう。

■ 男は大きい,女は小さい
 オスが大きいとオス優位の集団ができ,メスが大きいとメス優位の集団ができる。ゾウアザラシやオットセイは雄が巨大で,オス中心のハーレムを作り上げる。ライオンなどもオス中心に集団ができあがり,メスが働いてオスが食べている。サルの集団も一般的にはオス中心に社会ができあがっているように見受けられる。でも,サルの場合,メス集団にそっぽを向かれるとボスでいられなくなってしまうらしい。人間はオスが大きいから,この法則からするとオス中心とした集団ができやすいのかな。

 チョウチンアンコウのオスはメスに比べて限りなく小さい。あんまり小さくて,メスに出会うとメスの体に吸収されてしまう。まるで,メスの性器の一部のようになってしまい一生を終える。深海では男女が出会う確率が小さいので,アンコウのメスは一度であったオスを放さないのだ。カマキリなどは後尾を終えると大きなメスは小さなオスを食べてしまう。オスも甘んじて食べられてしまうのだから何だか悲しい。世の中のおとうさんみたい。

■ 人間には発情期がない。というかいつも発情期だ。
 多くの野生生物は発情期が決まっていて,年間の一定時期に交尾して出産する。しかし,人間の場合,年間を通じて生理がある。疑似発情期という呼び方もあるそうだ。人間は年中セックスをして,季節に関わりなく子供を産む。星占いが成立するのも発情期がないおかげだ。

 ほ乳類ではボノボという類人猿が人間に近いそうだ。ボノボは挨拶がわりに互いの性器を接触させるらしい。人間に発情期がないのは,年中セックスが可能であることにより,いつも男性を引きつけておくという役割を持っているのではないかという考えがある。ボノボでは母系社会ができているようだ。でも,チンパンジーでも子育てはメスがやっていて,何となく母系的な社会がある気がする。

 そういえば,縄文時代は母系だし,タカムスビノカミやアマテラスオオミカミという我が国一番の神様は女だ。母性を描いた女性の土偶は余りにも有名だ。やっぱり,母系社会なのかもしれない。最近はおとうさんの地位もすっかり小さくなってしまって,母娘集団に支配されている。

■ 人間の精子は不活発だ。
 精子を人間とチンパンジーとで比較すると運動能力にあきらかに差があるという。顕微鏡影像で見ると,余りに違うので驚いてしまう。精子の運動だけならチンパンジーのオスは精力絶倫だ。チンパンジーは乱交型でメスはたくさんのオスと交尾する。オスとしてはライバルがたくさんいるから精子の運動を活発にさせて,自分の遺伝子をのこさなくっちゃいけない。

 これに対して,人間は一夫一婦制で,一つがいの男女で一生を終えるので遺伝子は競争しなくても自分の子孫が残せる。競争しない者は怠け者になり,怠け者は能力も低下する。人間の精子は怠け者になりチンパンジーに比較して不活発なのだ。コウノトリとか一夫一婦制の動物の精子はみんな不活発なんだろうか。

人間は発情期が無く,いつも男女がいっしょにいる関係にある。西洋人はやたらといちゃいちゃして,キスはするは,抱き合うは,セックスはするは,おじさんの倫理からするとどうもねえ。娘がああなったらどうしよう。しかし,人間の場合,いつも男女がいっしょいる関係が宿命づけられている。その結果,一人の人をいつまでも大切にする本能ができたのかもしれない。