名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

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№144 こんな理不尽な!

中小企業法務 №144 こんな理不尽な!

 ジェットコースターのような不況の中,中小企業があえいでいる。
 
 中部地方は製造メーカーが多い。多くの中小企業が自動車産業に依存している。それぞれのメーカーが部品をつくりあげ,徐々に自動車になっていく。そうしたネットワークは地域文化を創っていると言ってよい。

 しかし,急激な不況の中,注文が2割,3割と減っていき経営は縮小に追い込まれている。不況のしわ寄せは下に行くほどひどく,中には5割,6割となってしまった企業がある。

 最近の相談だが,その社長の会社は「レクサスの部品」を生産していた。しかし,売り上げは急激に落ち込み実に9割にまでいたった。借金はみるみるふくらんだ。息子は今年,大学に合格したのであるが,入学金を工面できず進学をあきらめなければならなかった。親としてどれほど情けなかったろう。許し難い不況に強い怒りがわいてくる。

 多くの相談者はもはや打つ手が無くなって,法律事務所の門を叩く。家族や社員のために必死にがんばってきて,ついにはサラ金にも手を出し,追いつめられていく。利益を生み出さない金を借りるようになったときが既に黄色信号だ。ノンバンクなどに手を出すときは赤信号だ。社長がサラ金に手を出さねばならないときは企業は既に死んでいると言ってよい。

 早期に弁護士に相談してほしい。それも生きる方向が出るように応答する弁護士に相談してほしい。