上司のいない組織
ビュートゾルフはオランダの介護会社だ。組織は15人程度の小さな単位に分かれ,自主管理によって経営されている。経営は単位に完全に任されている。上司のいない組織を実現しているし,オランダで急成長し,今や世界的企業になりつつある。
集団的知性(collective intelligence)に対する信頼
このような自主管理に委ねるのは,仲間がお互いに信頼し合うことでチームの力を最大限引き出せると考えるからだ。構成員は常に仲間に対する信頼を裏切りたくないと思うし,仲間とともに仕事をやりがいあるものにしたいと思っている。
コーチがチームを援助する
そのような組織は自ずと成長するが,組織が正しく成長するよう,地域マネージャーがいてチームをコーチングしている。40から50程度のチームを担当してコーチチングしているが,コーチは上司ではない。指示によらず,助言によってチームが前向きになるよう援助している。
コーチたちの暗黙のルール
▼ チームが悪戦苦闘するのは何の問題もない。苦しみから学べることがあるからだ。難しい局面を乗り越えたチームは回復力と強い連帯感を育むことができる。したがって,コーチの役割は予想できる問題を防ぐことはなく,問題を解決しようとするチームを励ますことなのだ。
▼ コーチの役割は,仮に自分の方が優れた解決法を知っていると思っていても,チームに自分たちで選択させることである。
▼ コーチは,考えるヒントになるさまざまな問いをチームにぶつけたり,自分の目に映ったチームの様子をそのまま見せたりすることでチームを支える。ビュートゾルフの存在目的と介護に対する包括的なアプローチに照らしながら,チームが問題を正しくとらえ,解決策にたどり着けるように支援する。
▼ 出発点はいつでも,チーム内の情熱と強みと能力を引き出すことだ。チームには,目の前の問題を解決するのに必要なあらゆる能力が備わっている・・・・コーチはそのような信頼感をつくりあげる。
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