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№2308 社員を丸裸にする

№2308 社員を丸裸にする

機関誌「盛和塾
 京セラ稲盛氏が塾長を務める盛和塾では機関誌を発行して塾長との座談会や講話の記録が載せられている。機関誌第4号は1993年に発行されこの時期の塾長は60代で気持ちも若い。

社員を丸裸にする
「うちの会社の幹部になるためには,裸になれるか,ということを条件にてきたんです。」
「これは,長所,短所,能力,虚飾,見栄,外聞,全部剥がして,もともとの自分をさらけ出してください,その裸になった状態で,相撲のぶつかり合いみたいに本音で人生を,経営を語りましょう,でなきゃ経営はできません。」(11頁)

組織は常に人々が仮面をつける場所だった
 ところで,私が事務所に取り入れようとしている「ティール組織」(英治出版)はこの問題について論じている。
 そこにはこんなことが書かれている。「組織とは常に・・・人々が仮面をつける場所だった。」「制服を着ると,・・・自分自身の一部を閉め出さなければならない,と思うようになる。仕事用の仮面を身につけ,職場の期待に応えようとするわけだ。」

従業員も組織も互いを恐れている
 これは「従業員も組織も,互いを恐れているからだ。」という,組織は社員の本音を出させると職場の秩序が乱れると恐れている。社員は本音を出せば秩序を乱す人,「非難されるか馬鹿にされるか,奇妙で場違いな人」との烙印を張られる可能性がある。さらには,組織の中から閉め出されてしまうという恐怖をいだく。

本音でぶつかりあってこそ仕事に生きがいが生まれる
 しかし,「ティール組織」では,相手を信頼でき,本音を出してもよい人であるという安心を得ることができる。「私たちが思いきって自分自身のすべてを職場に持ち込むと,驚くべき事が起こる。」職場は「生気」を取り戻し,人々は人生を楽しみ,職場での可能性,情熱,創造性を取り戻す(「ティール組織」238頁)。

私が知っている成功例はみな社員が生き生きとしている
 私のお付き合いのある会社でも成功している会社はこのような社員の本音の交流が進んでいる。社員は仲間を愛し,自社を愛し,仕事に生きがいを感じている。

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