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№2296 機関誌「盛和塾」創刊号を読んだ

№2296 機関誌「盛和塾」創刊号を読んだ

機関誌「盛和塾」創刊号を読んだ
 京セラの稲盛和夫さんが塾長を務める経営者の勉強会「盛和塾」の機関誌創刊号をお借りして読んだ。盛和塾が始まったのが昭和58年(1983年),京都青年会議所の若手経営者が「盛友塾」として始まり,その後発展して盛和塾となった。機関誌は平成4年(1992年)の発行となる。名古屋盛和塾は同じく平成4年3月16日に21番目の塾として設立した。

盛和塾にかける稲盛氏の意気込み
 稲盛氏は盛和塾の意気込みについて「私は人生の後半をこの盛和塾稲盛財団の仕事に賭けてみたいと思っています」と述べている。盛和塾」全国組織化趣意書というのがある。

「私は創業の当時から,企業の経営は,そのトップの持つ哲学,心,理念,信念というものによって大きく左右されのではないかと考え,経営者として自分の人格を磨き,心を高め,より高い思想を持つよう,努力してまいりました。そして今日,企業経営も,人生の歩みも,すべて,その人の心の状態によって決まるのではないかという考えに到達いたしております」

「経営の要諦は,先にも申し上げましたように,トップの持つ心にあります。経営の神髄を感得して経営者の心が変わるならば,必ず経営順調にいくと私は思います。自分自身の人徳を高め,企業の安定と隆盛をはかることを希望される方のご参集を心から願っております。」

企業経営は心だけでうまくいくのか?
 企業の進化のレベルは経営者の資質を超えることはできない。経営には経理に関する正確な知識もいるだろうし,業界に対する分析力も必要だろう。製造業であれば高い技術力や営業力も必要だ。社内の活性化をはかるための人を動かす能力も必要だろう。これらは全てマネジメントにかかわるある意味技術的な問題だ。こうした問題に高い知識や高い応用力は経営者にとって必須の要件であることは疑いない。

日本の経営思想の伝統
 稲盛哲学なるものがあるとすれば,そうした科学的な知識やイノベーションを生み出す想像力の基礎として,経営者の「心」を重視している。経営者の心の問題は,江戸時代の石田梅岩,三井などの大店,明治維新後の渋沢栄一,戦後の松下幸之助など日本の経営思想の中に脈々と伝わってきたものだ。経営によって自己実現をはかり,同時に社会進歩にも貢献しする,我々がなぜ自社を大きくしなければならないかという「使命」の根拠が語られている。

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