名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

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№1170 一年の計は元旦にあり

№1170 一年の計は元旦にあり
 我が事務所では年始にあたって事務所の経営指針を再確認する作業を行う。年初に重要課題を設定した上で、活動を進める。その上で、3月か4月の花見のころに総会を開いて、年初の新方針を取り入れが新経営指針を作成する。

 今年のテーマは「誇れる仲間」だ。

 私はどうも個人主義的な傾向が強くて、仲間、友達、信頼、友情とか言った言葉に使うことに抵抗感がある。「職場に人生をかける」というようなことにも実は抵抗感がある。「成長」という言葉にも抵抗感があって、成長は自分の手で行うもので、人からあれこれ言うべきものではないし、あれこれ言われるものでもないなどと思ってしまう。

 これはきっと大学生活での影響も大きいのではないかと思う。若い頃は個性を発揮することが自由の現れである、人は自由であらねばならないという信念が「集団」ということに対して「違う」という感覚を持つよう作用したのではないかと思う。私よりも上の世代、若い教師などは70年安保闘争の影響を受けていて、「安っぽいセンチメンタリズムなどどぶに捨てろ」、「若者は荒野を目指す」などというような言い方をする人があったが、そうした影響もあるかもしれない。

 しかし、考えてみれば職場は人生のうちの多くの時間を費やすことになる。幸か不幸か私達は同じ職場に集まり職場の目標に向かって働く。共同して社会に関わり、自分の未来を決めていく。職業は自分の人生を設計する上で重要なエレメントであることは疑いない。人はパンのためだけに働くわけではない。

 社会との関わりで価値があるから組織は持続し、発展する。職場の成果もこうした社会によって認められることが第一であるが、一方で、組織を構成する人が組織に価値を見いださなければ組織が動くことはない。「私は職場の仲間といっしょにいることで誇りをもって働くことができた。」、「私は長く働いてこの職場で人生を組み立てていきたい。」、「私はこの職場にいることに誇りを持っている。」、「私はこの職場を作ってきた。」こうした、職場の仲間、職場と職員の間に尊敬と愛情あって初めて組織は生きていく。

 今年は私の職場は「信頼、安心、迅速」という3つのエレメントと「正義、営業、組織、私生活」という4つのディメンションをかかげて活動することになるだろう。その中で、弁護士、事務局みんなが職場にあって人生設計をえがけるような尊敬と信頼に満ちた職員相互の関係、職員と職場の関係を追求することになる。