№1155 中国三昧
ここのところ中国のことばかり考えているような気がする。
先週などは日月火水と上海に滞在し、木曜日に帰国して金土と青島にいた。当事務所は中小企業法務を専門とするが、中小企業のための海外法務も業務の射程に入りつつある。
みなさまには中国法務問題があれば是非ご相談ください。当事務所は上海、北京、青島、天津、大連の法律事務所と提携しており、中国全土の法律問題に対応できます。
ともかく、中国のことを勉強しなければならないというので、史記や孫子なども読んでみた。読んでいると、中国人の精神構造は3000年ぐらい変わっていないような気がしてしまう。春秋戦国時代から秦に統一され、漢では隆盛を極め、中国人の精神的なアイデンティティが組み立てられていったのだろう。
実際、中国人は「華」の思想を大事にしている。「華」は「夏」に通事、「夏」とは中国最初の王朝だ。夏、殷、周、秦、漢と続く。中国人が都市建設をするときには必ず、地域出身の英雄の思想を大事にする。例えば、山東省東営市の場合、孫武(孫子だという説もあるし孫子の子孫という考えもある)の像を造り、その地方の文化のシンボルにしている。
私の知り合いの上海弁護士は「丘さん」というだが、「丘」というのは孔子の字名だ。偉大な孔子の字名と同じはおそれ多いというので、「邱」という字を使っている。関羽や張飛と言った三国時代の英雄たちも神様になって信仰の対象になっているらしい。
中国は社会主義国で、中国を理解するためには社会主義の思想、国家体制も必要だろうが、中国人の考えを知る上では中国の古い歴史はさらに必要なんじゃないかという気がする。中国政府のここのところの動きを見ると、マルクス、レーニンよりも中国の古来の歴史を重視しているように見えてしまう。