名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

№1105 iPS細胞

№1105 iPS細胞
 何でもできるiPS細胞というのがあるそうだ。
 wikiで調べると、人口多能性幹細胞(Induced pluripotent stem cells)ということらしい。wikiを読んでいても、専門用語が多すぎて何が書いてあるか分からない。誰か簡単にまとめてくれないものかね。

 患者の細胞を使って臓器を作ることができるというので再生医療に新しい道を開くことが出来るのだそうだ。

 さらに、理論的には例えば皮膚の細胞からiPS細胞を作ると、「男性(の細胞)から卵子、女性(細胞)から精子を作るのも可能となり、同性配偶による子の誕生も可能になる」ということになってしまう。

 極端なこと言うと、皮膚の細胞を利用すれば、もうひとり、同じ遺伝子を持つ人間を作ることができるので、結婚しなくても子孫は作れるということになってしまうのでしょうね。ああ、恐ろしい。

 私に言わせると、そうまでして医学を発達させなければならないものかね、と思ってしまう。遺伝子には個体差があって、個体差を認め合うことで世の中成り立っている。ここまで細胞をいじることができると、限度を超えてるなと思ってしまう。

 ただ、おもしろいと思うのは、「親子」の意味だ。
 遺伝子の操作によって子供ができる、生物ができるというような時代を迎えれば、自分の遺伝子を承継するということの意味がどこまであるかよく分からなくなる。この場合の親子は遺伝子がつながっていることに対する絶対的な信仰があって、その上に成り立っている。全ては科学的だが、遺伝子の承継部分だけは強い信仰の領域だ。

  つまり、何が親子であるか、我が子であるかは遺伝的に決まらない。社会が遺伝的につながっているものを親子とすればそれが親子だし、社会が実際に育てた者と育てられた者とが親子だと考えればそれが親子だ。不妊治療に遺伝操作を利用するというのは、科学と社会的ドグマが入り交じった不思議な現象だ。考えてみてほしい。別に遺伝子がつながっていなくても自分も社会も認めれば親子になれる。遺伝子をいじらなくても、里親で十分ではないか。

 ちょっと、論点がずれますが、だいたい、子供というのはSEXというありがたい行為によってできあがると決められている。男と女が心を許し、肌を合わせ、それこそ神の領域であるエクスタシーがあってできあがる。人類は太古の昔からそういう存在としてできあがった。神様だって男根や女陰をイメージしたものは多い。

 臓器医療がセックスを否定するとは思ってないが、細胞を操作してまで生物を作り出すというのは私は賛成しない。