№740 異邦の地、アジア,アフリカ
ハンフリー・ボガートやイングリッド・バーグマンが登場するカサブランカは洋画屈指の名作だ。異邦の都市、カサブランカを舞台にしている。イングリッド・バーグマン扮するイルザが「時の過ぎ行くままに」を聞いて涙し、突然の出会いにイルザの瞳を見つめるリック(ハンフリー・ボガード)、このシーンにはぐっとくるものがある。人は一度愛した人を忘れることはできない。愛する人の瞳の中に遠い昔が再現される。わかる。このシーンはよく分かる。
ヨーロッパ人にとってアフリカと言えば,モロッコやチュニジアにようなアフリカ北部、地中海沿岸部のことを意味しているかもしれない。アジアは実はトルコ,イスタンブールというような西アジアをイメージしているような気がする。カミュの「異邦人」はアルジェリアの都市の話だ。
私の大好きなジャズの曲にチュニジアの夜というのがある。ディジーガレスビーのこの曲はたくさんのアーチストによって演奏されてきた。異邦の地のセンチメンタルな感傷と大地からわき起こるようなエネルギーが入り交じっている。
マイスル・ディビス → http://www.youtube.com/watch?v=oW2Ei36s7Vk