名古屋・豊橋発,弁護士籠橋の中小企業法務

名古屋,豊橋,東海三県中小企業法務を行っています。

№739 どんな時でもあきらめない

№739 どんな時でもあきらめない
 中小企業法務と言っても実はそれほど特別なものはない。使用される法律は大企業の場合とそんなに変わるわけではない。もちろん、株式発行やM&A独占禁止法問題といった中小企業には中々お目にかからない事例があるが、ある程度調べればそれなりに対応できる。

 中小企業法務について最も重要なのはスピリットの問題ではないかという気がしている。中小企業の社長は自分の分野には強いが、全てに専門家ではない。トラブルを前にして呆然としてしまうこともある。しかし、それを社長一人で、あるいはせいぜい専務と相談して決めなければならない。

 一人で解決することはたいへんなのだ。
 法律上の知識ばかりでなく、立ち向かう勇気をもらいたいこともある。私たち中小企業の問題を扱う法律家は、中小企業の社長が勇気をもって立ち向かう姿勢を応援できるかどうかで、能力が決まるように思う。

 巨額の負債を前に、押しつぶされそうになるときもあるだろう。いきなり労働組合から団交を申し入れられて、勇気をもって立ち向かわなければならないこともあるだろう。社長が倒れて、企業自体の先が見えなくなることもあるだろう。

 困難を前に、立ち向かおうする社長に、あきらめない勇気をもたらすのが中小企業問題を扱う弁護士の役目だと思う。それは、社長と同じ目線で、困難を見据え、ともに立ち向かう姿勢を作ることができる能力を備えることを意味する。