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№347 勤務医の当直 (1)

№347 勤務医の当直 (1)
 勤務医の場合、当直というのがある。病床のある病院では夜間の不測の事態に備えて、医師は待機しなければならない。この当直に対しては当直手当で片付けられていることが多い。

 当直の場合、通常の勤務形態とは異なる。当直の理想型は宿初施設が備えられた当直室で、仮眠をとりながら待機している状態だろう。時々コールがあって患者の容態を診にいくということになる。

 当直の特徴は、通常の勤務と異なり、仕事と仕事との間に「手待ち」の時間があることだ。こういうのを労働法では断続的労働という。この手待ち時間と実作業時間とが等しいレベルぐらいが断続的労働の目安と言われている。

 断続的労働と評価され,地方労働局長の許可を受ければ,労働時間の制約などの適用除外を受けることができる(労基法41条)。当然のことだが賃金も別体系になる。多くは安くなっている。

 勤務医の場合
 •定時の見回り、盗難防止の巡回
 •電話番 ( 緊急の文書や電話の授受 )
 •非常事態に備えての待機
 •医療機関であれば、病室の巡回や少数の患者の検温など
であれば,宿直として評価される(基発第0319007)。この外にもいろいろ許可の基準はある。