次男なーちゃんは浪人生。大学受験も秒読みだ。
そんななーちゃんだが、朝、籠橋家ではごう音と共に「痛ったぁー」となーちゃんの大声が鳴り響いた。何事かと思ったら、なーちゃんが階段から滑り落ちて、廊下でのたうちまわっている。
とうさんが、思わず「おまえ、こんな時に不吉だぞ」と言ったら、すかさずかあさんが「あなた、何を言うの」と大笑いになった。
母:「なーちゃんが女の子だったら絶交よ。」
父:「確かに、はーちゃんには言えんな。」
母:「試験が終わるまで口をきいてもらえないところだわ」
はーちゃんはなーちゃんのお姉さんで、やっぱり浪人していた。はーちゃんの時は緊張でぴりぴりして大変だった。こんな言葉は口が裂けても言えない。しかし、なーちゃんは「痛かったぁ。」と言いながらすぐ立ち直り、いつもの通り朝シャンをしに行った。いやあ、指でも折ったら大変なところでした。なーちゃん気をつけてくれよ。