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№593 どん欲な経営者たち

№593 どん欲な経営者たち
 我が事務所は最近中小企業家同友会会員のたまり場のようになっている。今日も、中小企業の海外対応について話し合いを持った。今や中小企業にとって海外対応は当たり前になりつつある。
 
 ある広告?会社(彼女の会社はいろいろやっててよく分からない)はこのご時世なので、海外対応サイト作成のビジネスモデルを作ろうとしている。海外対応といっても、英語、中国語、韓国語、モンゴル語、ロシア語と何でも作る。さらに、サイトを作るだけでなく、サイトからの英語の対応や注文の通訳、翻訳サービスまでやったり、物品の流通まで手伝おうとしている。この会社はいったい何者なのだろうと思う。
   この会社、今日、初めて聞いた話だが、もともと20年ぐらいまでは家庭でワープロの入力の仕事をしていて、そのうち、入力代行の会社を立ち上げたのだそうだ。一介の主婦から身を起こし、今では12名程度の会社にまで発展させている。売り上げは落ちたことはないのだそうだ。
 
 ある運送業者のお母さんは、これまで東南アジアやロシア、アフリカと外国人の中古車販売業者を対象に運送業をのばしてきたため世界中にコネクションがあるらしい。そこで、これを使って新しいビジネスをやりたいのだそうだ。これまでは中古車を運んできたのだが、あたらしい製品を運送するなら車を変えるだけだというのだ。というので、今はロシアの富裕層をターゲットに接待攻勢をかけている。つい最近もロシア人の接待に40万円も使ったというのだから、けっこう熱が入っている。
 
 ある部品関係の事業者は、先日みんなで訪問した企業にあやかろうとしている。この訪問先企業はいち早く中国で成功を納めた中小企業で、今後は中国で、メーカー関係の中小企業が集まり、集団として日系中国企業のお客さんを獲得しようとしている。つまり、「値段は中国、品質は日本」と売り物に、高度な日本の中小企業を中国に集めて、それによって日系企業をターゲットにさらならる集客をしようとしているのだ。その話は今日集まった事業者には魅力的に見えるらしい。もちろん、ちゃんとリサーチはする。夢は持つが、行動はリアリストというのが中小企業のあり方だ。みんななかなか食えない。
 
 とまあ、こんな感じで、さすが商機と見るやどん欲なのは中小企業らしいといったところか。