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№2329 幽霊がたくさんいる

№2329 幽霊がたくさんいる

 先日のお話は熱意,行動力にあふれたものでまさに「うずの中心」になっている感があり,大いに刺激を受けました。人は生まれながらに宿命を持っているはずですが,それがどんな形で開花するか分からないところが人生の醍醐味というところでしょうか。
 さて,老婆心ながら心配事をお伝えしたいと思います。どうかお気を悪くなさらないでお耳の端にで置いていただければと思います。

顧客の半分は幽霊
 私の経験では急成長し,どのような企業も事業が拡大する企業は3年から5年の試練の時期があります。それは売上の急激な減少を経験する場合です。顧客の半分は幽霊のようなもので,ある時期自分とは違うなと考えて離れていきます。飽きが来たり,あるいは企業が持っている市場が飽和します。

 つまり,いつまでも支持してくれる本当の客は実際のお客様の半分だ,半分は幽霊だと考えないと危機意識を持てません。半分は透き通っています。そうでなくても外部環境に大きく左右され売上の変動は避けられない業態のように思います。

資金ショートは突然やってくる
 成長が止まったり,後退する時に,すでに雇用を多くかけ,設備投資して維持費用がかかり,さらには借金の返済が多額である場合には後戻りができず,資金ショートして倒産します。

会社が幽霊になっている
 倒産した会社を多く見ていますが,大きな変化に対して必ず対応できる決定的なポイントがあります。それは撤退の決断だったり,業態の多様化だったりします。このポイントは売上の傾向とくに個別製品の売り上げの動向や従業員,顧客の様子をつぶさに見て会社の声を聞く力が求められます。松下幸之助は「幽霊会社は怖い」はという格言を残していますが,経営の実相,特に今の財務を正確に把握していない会社を幽霊会社と呼んでいたようです。それは会計を把握できず,足が見えない,お化けのような会社という意味です。

本当に注意して下さい
 お客の中に幽霊が混じっているかもしれない,自分自身の会社が幽霊のような会社になってふわふわ浮いているかもしれない。先日のお話では経営の展開に対する夢に対しての熱意は大いに感じましたが,実相を把握するための危機意識というか,熱意はお聞きすることができなかったように思います。失礼ながら,共に学ぶ仲間としての友情とお考えいただきお許し下さい。

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