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№2276 自主的に会社が運営される

№2276 自主的に会社が運営される

成功している企業は自主的に運営される
 中小企業の場合(大企業でもそうかもしれないが),すぐれた企業は社員が自主的にものごとを決めている。

規模の小さな会社の場合,わかりやすい
 規模の小さな企業の場合,職制を決めたところでいくつか兼ねなければならないので,そこだけやっていればよいという話にはならない。自分たちで必要なことを判断してくれということになる。

 問題が生じて社員の手伝ってほしいというようなシグナルは職場内ではすぐにわかるし,誰かが助けてくれる。組織の「自主運営」とは各自が自分の所属するポジションの中で常に最適な活動をするしくみ,もしくは文化ということになる。

仕事には必ず単位がある
 仕事は一人ではできない。何かするとき関連する誰かと連携することになる。関連する範囲が一つの単位となり,単位内で仕事が処理されていく。この関連する範囲をフレキシブルに,決めることができ,関連する範囲の人たちが仕事をする上で最適な役割分担を果たす仕組みが自主経営ということになる。

日常業務の「揺れ」が自主的に解決される
 もちろん日常業務は同じようなことが繰り返される。関連する人たちとは言っても固定的であることが多いだろう。それにしても,ルーティンから外れる揺れは絶えず存在する。その揺れをチームの誰もが気づき解決していく。気づいていなければ問題提起を行い,誰もがそれに耳を傾ける。

例えば当事務所の場合
 当事務所ではある事務員が困難な事件をいくつか抱え困っていた。おまけに子供が病気になり2日ほど仕事を休まなければならなかった。仕事がたまり,このまま放置できない状況下にあった。この場合は本人が助けを求めてもいいし,別の者が事務所で援助することを問題提起してもいい。本人が助けを求めるには仲間が決して裏切らないという信頼がなければならない。

助け合うというのは当たり前のようで難しい
 こうした例は当たり前のことかもしれない。誰かが自主的に問題点を見つけて動き出すというのは組織が抱えるあらゆる局面で貫くのはかなり難しい。組織の理念,使命,存在目的と個人の人生が一致するような,組織文化の蓄積に向けたたゆまない努力が必要だ。

自主的であるというのは権限委譲の問題ではない
 当然のことながら,これは権限委譲の問題ではない。権限の委譲というのは委譲された権限が正常に執行されたか監視することが前提になる。自主管理はそのような管理は必要ない状態だからだ。

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