№2272 「まんぷく食品」の顧問弁護士だったら
朝ドラ「まんぷく」がおもしろい
主人公は偽物対策に苦慮している
そのなかで,テイコー食品はスパイを送り込み,製法を盗み出しさらには「本家まんぷラーメン」と類似品を安く売り出した。恥も外聞も捨てて他人の商売を横取りしようというのはそれほど珍しいことではない。テイコー食品社長は技術は真似をして改良されていくものだと居直っている。
テイコー食品に対する攻撃
ブランドの防御,攻撃は最大の防御
ブランドは他社商品との区別,商品の出所を示すためのものなので,ブランディングにあたっても商品名と販売者と結びつける努力が必要だ。例えばエレベータは米国会社のブランドだったが一般化しすぎてブランド意味がなくなってしまった。
「まんぷく食品のまんぷくラーメン」コマーシャルなど広告媒体に示していく。また,小さな偽物を見逃さず,徹底的に攻撃していく方法もある。テイコー食品のような悪質業者を狙って裁判に勝っていくという方法もありうる。ともかく,ブランドを維持するためには偽物に対する攻撃は必要だ。
製法については本来業務上の秘密なので,秘密として保護する内部的な整備が必要だ。まんぷく食品の時代はどうかわからないが,現在では企業秘密はそれなり秘密として管理されていれば保護の対象となっていく。秘密情報を盗み出し,類似品の販売行為に及ぶというのは不正競争防止法違反の可能性がある。
メディアワーク
まんぷく食品はメディアを利用して売上を伸ばしている会社なので,効果的にメディアに情報を流し,テイコー食品の活動を封じ込めることもありだ。例えば,特許権あるとか,秘密情報を盗み出したとか,いくつかの違法行為を理由に訴訟を行うことで,テイコー食品の信用を失わせていく戦略も考慮されるべきだろう。
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