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№2243 リーダーの役割

№2243 リーダーの役割

理想の組織
 リーダーにとって理想の組織は,社員のそれぞれが会社の使命を理解し,自分何をなすべきか判断し,会社での仕事が自分の人生での自己実現と重なるような状態だ。

「渦の中心になれ」
 京セラフィロソフィーでは「渦の中心になれ」をうたわれている。社員が自発的に周りを巻き込み,組織の使命実現に向かって行動する様子を示している。これは会社での仕事と自己実現が重なっているような状態ように思う。

リーダーの使命
 リーダーの使命はこうした組織の理想的な姿を実現することにあるが,リーダーの取るべき行動は組織のあり方によってかなり違うことになる。トップから末端に至るまでヒエラルキーが存在し,指揮命令系統を整備している会社であれば,トップが絶えず組織の使命を説き続けることになる。

権限委譲があっても指揮命令があることに変わりない
 たとえ,権限委譲が行われていたとしても,指揮命令によって組織のベクトルあわせが行われることに変わりない。そうした組織では多くの会議が積み重ねられ(多くは社員にとって退屈だ),社員は組織の意向に自らを合わせようとし,意向と合わなくても仮面をかぶって,組織の意向に合っているふりをすることになる。

ティール型組織では組織はみんなのものと考える
 これに対してティール型組織(英治出版)ではかなり大胆な発想をとる。リーダーといえども組織はリーダーの考える使命とは別の使命を持つと考える。それは,社長も含めて構成員全部が相互に影響しあい,結果として組織の使命が決まり,発展していくと考えるのである。

リーダーの役割は子育てに似ている
 リーダーの役割は組織がその使命に従って健全に成長するよう,助言によって社員の自主性を引き出し,社員の創造的な発言に対してみなが前向きに捉えていくよう組織運営を図ることになる。社長も含めた構成員が利他の心をもって,自らの行動を省み,組織のミッションにあっているか否か自問し,活動するという文化を創り上げることが必要だ。

利益を度外視する訳ではありません
 私心を離れ,組織の存在意義に耳を傾けるというのはまず組織の目的の実現があって,その結果として利益がついてくると考える。しかし,けっしてこれは利益をおろそかにしている訳ではない。社会が組織の存在意義を認めれば,社会は支持を得られ,必ず利益の獲得に結びついていく。組織が使命を果たし,その結果利益を得を拡大する,みなも利益を得ていくというビジネスのあり方がティール組織の核心だ。

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