№2233 会社クーデター
クーデターはこんな時に起こります
小さな会社ではクーデターが起こることも少なくない。今の社長の経営はおかしい,暴君だ,もうがまんできない,こうした会社幹部があるとき決意してクーデターを企てることがある。 事業承継した社長がバカ息子で,社内で支持を得られないとクーデターが起こる。会社幹部と言っても,兄弟だったり,時には子供だったり,子飼いの社員だったりする。実は弁護士はこうしたクーデターの相談を受けることもある。
内紛では株式の多数派が圧倒的に有利
こうした社内のごたごたは株式の過半数を持っている者が圧倒的に有利だ。私の経験からすれば,株式の多数派を握っている者がそう簡単にまける(=経営権を奪われる)ということはない。そのため,会社内部のごたごたで重要なのは株式の多数派工作が重要な課題となる。
大株主対策はこんな具合
中小企業の場合,創業者が株式の大部分を持っているので,創業者対策が必須と言える。この多数派工作はまずは創業者の了解を取り付けることが必要だ。事業承継時期にであれば,早期に事業承継を完成させることになる。
創業者の協力が得なければ,別の対策を考える。創業者にボケが始まり正常な判断ができなければ,後見に付して議決権の行使を阻止することも考える。創業者の素行が悪ければ職務の停止を求める裁判をする。場合によっては横領背任による刑事告訴も視野に入れる。
大株主対策と並行に経営権獲得に入る
経営権の獲得は基本的には社内でどれだけ支持を得ているかで決まる。仮に筆頭株主が抵抗しても,社内の幹部や社員を掌握していれば株主は何もできない。解任した場合のリスクがいかに高いかを思い知らせることになる。
取締役もしくは工場長や経理部長などの幹部が支持してくれるかどうかが重要だ。法律上も取締役の多数派を持っていれば,通常は経営権を獲得できる。そもそもクーデターを起こされるような会社はよほど社長に問題があると思わなければならない。
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