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№2190 吾輩は猫である

寝る前に「吾輩は猫である」をちょっとずつ読んでいます
 最近寝る前に「吾輩は猫である」と読んでいる。小学生の時に読んで以来,もう何回読んだかよくわらからない。珍野苦沙弥先生のまわりに稀代の変人たちのその博学たるや何度読んでも驚いてしまう。

 猫は漱石の家に実際にいたそうで,灰色というか黒というか,よくわからない色で足の先まで黒い福猫だったらしい。漱石の奥さん,鏡子さんがそう言っていた。

『牡猫ムルの人生観』も猫が主人公で人間を風刺するらしい
 E.T.A.ホフマンの長編小説『牡猫ムルの人生観』(Lebensansichten des Katers Murr)は人の言葉を解する猫ムルが,人生を回想する。私は読んだことがないが,漱石がこのドイツの小説に着想を得たとかなんとか議論されているらしい。Wikiによると,1819年に第1部、1821年に第2部が発表された。第3部も構想されていたが、作者の死によって書かれないままとなったということだ。

パパラギ」は傑作だ
 パパラギはヨーロッパを訪問したサモアの酋長ツイアビが帰国後、島民たちに西洋文明について語って聞かせた演説をまとめた。以前NHKのラジオ番組で朗読していたことがあって,とても面白かった。

  パパラギは、巻貝のように堅い殻の中に住み、溶岩の割れ目に住むムカデのように石と石のあいだで暮している。・・・それぞれのアイガ(家族)は、壁一枚をへだてて隣り合っているにもかかわらず、ほかの家のことは何も知らない。まったく何も知らない。・・・サモアの小屋に吹くような新鮮な風は、どこからもはいってこない。このような箱の中では、サモア人ならすぐに窒息するだろう。・・・だから不思議でならないのは、どうして人がこの箱の中で死んでしまわないか、どうして強い憧れのあまり鳥になり、羽根が生え、舞い上がり、風と光を求めて飛び立ってしまわないか、ということである。

ガリバー旅行記も超有な風刺小説だ
 リリパット国(こびとの国),ブロブディンナグ国(巨人の国),空飛ぶ島ラピュータ,フウイヌム国(馬の国)とガリバーは旅行する。

 いろいろありすぎて面白すぎるのだが,馬の国がけっこう強烈だ。この国では馬が高貴な種族で世界を支配している。ヤフーという醜い動物がおり,それが人間だ。邪悪なヤフーは争いを好み,わいせつで汚らわしい。高貴なフウイヌムにガリバーは憧れ,人間の国に帰ってもヤフー(人間)になじむことはなかった。

 なんとなく「猿の惑星」のようだ。

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